自分を客観視することを習慣に

上阪:「プロの素人」であり続けるために努力していることはありますか。

柿内:それはとてもシンプルで、自分を客観視することを習慣化しています。自分自身が素人であり、読者の一人でもあるので、最後は自分の感覚が頼り。結局は、他人が考えていることなんてわかりませんからね。生活をしていると、その中で感じる違和感ってありますよね。そういう瞬間を見過ごさずに立ち止まるようにしています。

上阪:自分を客観視することで、自分の感覚を研ぎ澄ましていくんですね。

 

柿内:例えば、映画を見て面白いと思ったら、その面白い理由をとことん考えます。正しい解釈かどうかは別として、僕なりの感覚を検証し、言語化するんです。その後、filmarksやYahoo!映画なんかの映画レビューもチェックして、世の中の反応と比較します。僕、B級グルメが大好きなので、「食べログ」のアプリもひたすら見ているんですが、自分が食べた店を僕なりに採点して、その後、食べログの平均点を予測する。ほぼほぼ当てることができますよ。「この店の食べログ点数は3.65だ!」と思ってアプリを開くと、ニアミスで3.64だったり。もう特技になってしまいましたね。毎日こんなことを繰り返しています(笑)。

上阪:自分の感覚を軸にしながら、同時に相場観も鍛えているんですね。

柿内:はい。日々の生活の中で感じる、スルーしがちな些細な喜怒哀楽の中にこそ、大きな感動や体験価値を生み出すためのヒントは眠っています。特別な能力も、特殊な体験も必要ありません。「毎日をちゃんと生きる」というのが、編集者にとっては一番大切なのだと思っています。

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