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2021年、検察が次は「菅総理」をターゲットにする理由

すべては遺恨を晴らすため

特捜部の深謀遠慮

2020年7月に体制を一新した検察の動きがめざましい。東京地検特捜部を軸に、政権・前政権への捜査が次々へ繰り出されている。

まずは安倍晋三前首相の「桜を見る会」の前夜祭にかかわる事件だ。病気を理由に退陣したはずの安倍前首相の政治活動が活発化した11月末、東京地検特捜部は、マスコミへのリークで政治資金規正法、公職選挙法違反の容疑で安倍氏を捜査対象としていることを公にした。

特捜部による捜査は安倍氏の首相退陣直後の10月から始まっており、同氏の秘書らに加えて支援者らの取り調べにも着手、その数は20名を超えていることも明らかにした。本格的に捜査をしていると示したわけである。

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もっとも、すでにこの時点から、いわゆる形式犯のような結果に終わると見られていた。それというのも、前夜祭に招待した後援者らの飲食代を補填したのは、厳密には公職選挙法違反であり、さらに補填したことを政治資金収支報告書に記載しなかったのは政治資金規正法違反であったが、はなから特捜部は軽微な後者の容疑での捜査に軸足を置いていたからだ。前者で有罪となれば、安倍氏は公民権停止になりかねず、政治生命にもかかわるが、こちらはやらないという方針であった。

こうした特捜部の姿勢に対し、捜査関係者の間で「いまさら、しかもこの体たらくか」との批判の声が上がった。だが、これには深慮遠謀があったようだ。というのも、12月に入ると、特捜部は自民党二階派幹部で、安倍政権で農水相も務めた吉川貴盛氏にかかわる捜査を行っていることも明らかにしたからだ。