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「Go To」が大失敗したのは、安倍・菅政権の「官僚イジメ」のせいだった

これでは現場は疲弊するばかり

「農林水産省はろくな制度設計すらできないほどボロボロになってしまった」

ある同省キャリアはこう嘆く。新型コロナウイルス対策の「Go Toイート」制度では少額利用が悪用される「錬金術」が問題となったほか、コロナで打撃を受けた農家に農機具や種苗の購入を支援する補助金でも、要件を緩めすぎて募集が殺到し、慌てて要件を厳格化するトラブルが起きた。これらはいわば、江藤拓前農水相の「ゴリ押し」によるツケを払わされているといえる。ゴタゴタの背景を、取材に基づき検証する。

 

「Go To 錬金術」の生みの親は…

「とにかく、カネをばらまくのが一番なんだよ」

江藤氏は農水相を務めていた2020年9月まで、同省幹部に対して、何度もこのような「コロナ対策の大方針」を話していたという。

農水省が所管する「GoToイート」による「錬金術」とは、クーポンの最少額である1000円以下の注文をして、差額を現金として受け取るというもの。飲食店支援の目的から外れているとして、10月1日の開始から約1週間で制度改正に追い込まれた。

実はこのような制度の穴については、設計段階で外食を所管する食料産業局が欠点を指摘していた。しかし江藤氏が「1000円以下はダメなんて言い始めたら、地方の小ぢんまりした飲食店には効果がないだろ!」とゴリ押しした。案の定、「錬金術」が全国各地で横行したというわけだ。

前農水相の江藤拓氏(Photo by gettyimages)