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ITジャイアントは2021年こう動く!M1搭載Macが変えた未来

アマゾンやグーグルの「次の一手」は?

「インテルの時代」が終わる?

2020年、最後にIT業界を席巻したガジェットは、「M1搭載Mac」だった。

インテル製から自社製へ、プロセッサーの移行を決断したアップルの戦略は、多くの人の想像を超えた成功を見せている。性能面に関するものなど、詳細は発表直後にレポートしているが、非常に快適な製品だ。(過去のレポート記事はこちら『驚きの性能「M1版MacBook Pro」9つの快挙と2つの不満』『最新Macで判明!アップル「3つの凄み」と「2つの懸念」』

アップルの成功が脚光を浴びているせいか、IT大手の「自社設計半導体採用」のニュースが目立つようになってきた。じつは、アマゾンやグーグルは、さまざまな領域ですでに「自社半導体」を使っている。マイクロソフトにも、「2021年以降に自社設計を加速する」というニュースが流れている。

IT大手各社が自社設計半導体の開発・採用に踏み切るのは、なぜなのか? 「インテルの時代」は終わるのか?

どんな結論が出るにしろ、今年、2021年はより、「自社設計半導体」が脚光を浴びる年になりそうだ。その意味と価値を解説してみよう。

「M1搭載Mac」が大成功した理由

アップルが自社開発した「Appleシリコン」こと、M1チップを搭載したMacは、きわめて快適な製品に仕上がっている。同じクラスのインテル搭載Macと比較した場合はもちろん、同価格帯のインテル製CPU搭載のWindows PCよりも動作が速い。

アップルは、2020年11月発売の最新Macから、自社のオリジナルプロセッサー「M1」を採用した

M1搭載のMacBook AirやMacBook Proが快適だと評価される理由にはいくつかあるが、なかでも大きいものとして、「バッテリー動作時間が長い」こと、そして「発熱が非常に小さい」ことが挙げられる。さらにその結果として、「電源をつないだときもそうでないときも、性能があまり変わらない」という特性がある。

他の多くのPCにとって、性能をフルに出し切るには、電源に接続し、十分な電力が供給されていることが条件となる。だが、M1搭載Macの場合、内蔵バッテリーでも電源接続時でも、性能がほとんど変わらない。これは、iPadと同じような特徴、と言い換えることもできる。

このような進化は、ここ数年のiPhoneやiPadの性能向上から考えれば、十分に予測できたことだった。

ただし、プロセッサーをインテルのx86系から、iPhoneやiPadが使う「ARM系」に変えることは、ソフトの互換性に問題を生み出す。そのため、かなりのリスクをともなう……、と思われていたのだが、アップルは自社設計のプロセッサーに合わせて、長い時間をかけてOSの開発・最適化をおこなっていたのか、「初モノ」でいきなり高い互換性を実現した。

近年では、他に例を見ないほど見事な新製品だった、というほかない。

──だが、きちんと解いておかねばならない“誤解”もある。