范文南「中国2098」

西側軽蔑の「フェイク」画像に熱狂…! 中国戦狼ポピュリズムの暴走

「米国は衰退し今や中国が優越」

新華社、異例の強硬論

「このところ、一部の人が様々な“米国崇拝”の論調を散布している。米国式の“民主”“自由”を賛美したり、米国の人権の現状をおだて上げたり、さらには奇想天外にも米国の“(新型コロナ)ウイルスへの対抗能力”を賛美する者までいる」

12月16日、中国国営新華社は「“米国を崇拝し”“米国にひざまずく”意気地なし病は退治しなければならない」とのやや異例とも言える強硬な論評を発表した。

論評は「辛識平」のペンネームで書かれているが、これは「新時評」と発音が同じで、「習近平のチームが外部にメッセージを発する時のルートであり、習近平の意を受けて書かれたもの」(在米華字メディア)だという。

論評は次のように、米国に融和的な論調を「軟骨(意気地なし)」として批判した。

「だが事実はデマを粉砕する最も有力な手段だ。米国の新型コロナ累計死者数は30万人超という驚くべき数字であり、米国の政治は分裂、混乱し、一部の政治家は信義に背き、無理難題を押し付け、米国の“世界の灯台”としてのイメージはすでに失われている」

「米国崇拝者は米国のことはすべて持ち上げ、中国のことはすべて批判する。“外国の月は中国よりも丸い”と信じ、自らの母国にはその名誉を傷つけることしかしない。(米国の失敗を)言い繕う一方で、中国の目覚ましい発展には目もくれようとしない」

「つまりは、彼ら“米国崇拝者”は精神的に自立しておらず、米国の価値観を信じ、思想的な“意気地なし病”を患った“敗北主義者”で、自信もなければ基本的な判断力もない。米国に逆らわなければ無事にやっていけると考えている。一体このようなでたらめな考え方のどこに、中国人としての気骨、気概があるというのか!この種の是非をひっくり返し、自信を失い、歴史を忘れ敵にひざまずく連中とは断固として戦い、その化けの皮をはがし、人心を惑わさないよう影響を取り除かなければならない」

「中国人民は揉め事は起こさないが恐れもしない、困難を前にして怖気づくことはない。自らすべきことをやっていけば、乗り越えられない困難はない。自立自強の中国は意気地なしへの最良の薬なのだ」

このような舌鋒鋭い文章が、どのような背景で書かれたのかは諸説あるようだが、「戦狼外交」と呼ばれる最近の習近平政権の対外強硬路線を反映していることは間違いない。

最近注目を集めるようになったこの「戦狼外交」に対して、果たして中国国内ではどのような意見があるのか、ネット上の評論などを基に探ってみたい。

11月30日、中国外務省の“戦狼外交官”、趙立堅報道官が自らのツイッターにオーストラリア軍兵士がアフガンで子供にナイフを突きつけているように見える画像を掲載した。この画像に対して、オーストラリアのモリソン首相は「フェイク」だとして抗議したが、中国側は反論、新型コロナウイルスの発生源調査をめぐる両国の対立がより深刻化した。

Twitter画面より
趙立堅報道官 人民網日本語版より

ロイターの報道によれば、イスラエルのサイバーセキュリティー企業、Cyabraは趙のこのツイートを拡散するための操作が行われたとして、リツイートしたアカウントの約58%が偽アカウントだったと指摘した。同社はどのような組織や人物が背後にいるのかは明らかにしていないが、調査した1344のアカウントのうち、多くが11月に設置され、趙のツイートをリツイートするためにわずか1回しか使われていないと判明したという。(中国外務省はこうした指摘を否定している。)

 

オーストラリアの研究者も、趙のツイートをリツイートするためのアカウントが11月30日と12月1日に急増、いずれも趙のみか、1、2のアカウントをフォローしているだけという。ただこうしたアカウントの背景については不明としている。