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「義母と会わなくて済む…」コロナ禍の〈帰省キャンセル〉でガッツポーズする女性たち

「年末は何日からうちに来るの? 孫たちがそろうのを楽しみにしています」。義母からのLINEに、高岡洋子さん(41歳・仮名)はため息をついた。少し悩んでから、返信を打つ。「ここ数日で感染者がかなり増えているので、万が一かかっていてお母さんたちにうつしてしまうかもと思うと心配です。夫婦で相談して、今年は遠慮させて頂こうと思います」。送信ボタンを押すと、胸がスッとした。

12月に入り、新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増え始めた。政府は経済対策として打ち出していた「Go To トラベル」を休止。そのため、年末年始の帰省を諦めた人も多いだろう。

だが、この帰省のキャンセルを残念に思う人ばかりではないだろう。高速道路の渋滞や新幹線の混雑、親戚との煩わしい会話をがまんしながらやり過ごしていた人にとって、この正月は誰にも気づかいなく過ごせるひとときになるのかもしれない。「帰省しなくて済んでよかった」と思う気持ちの裏にはさまざまな事情があるはずだ。3人の女性に話を聞いた。

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娘と同い年のいとこを比較する義母

高岡さんは都内のメーカーで営業として働きながら、小5の長女と年長の長男を育てている。義実家は近県で、電車で1時間ほど。これまでは盆暮れ正月と必ず泊まりがけで帰省していた。長女が同い年のいとこの女の子と仲が良く、一緒に遊ぶのをとても楽しみにしているからだ。だが、帰省を楽しみにする長女とは裏腹に、高岡さんの表情は冴えない。原因は義母と、義実家のそばに住む義理の妹との関係だ。

義妹夫婦は自営業。もう何年も経営が思わしくなく、比較的裕福な義理の実家が金銭的な支援している。「義母が義妹のところにだけお金を出すのは構いません。気になるのは、うちの娘に対抗するかのように義妹の娘にお金をかけるところなんです」と高岡さんは打ち明ける。