新型コロナウイルス感染が問題になってから、自粛要請に応じない個人や店などを取り締まるべく抗議する「自粛警察」が生まれた。
会社内でも、社員の私生活を探り、感染リスクの高い行動をしていないか監視する「社内自粛警察」が生まれているという。
「あの人は週末、飲み歩いているとか、あの人の彼氏は医者だって自慢してたけど危ないよね……とか、他人の行動に敏感になっていて、突然グループから外されたり……、明日は我が身だといつもびくびくしています……」
都内の化粧品会社に勤務する山口りえさん(仮名・30代)は、新型コロナウイルス感染拡大が生じて以来、感染者情報に敏感になるあまり、人間関係がギクシャクするようになったと話す。
社内で最初に感染が確認された社員は、海外旅行先で感染したという。どこで、誰と、何をしていたのか、さまざまな噂が流れ、職場に居づらい状況になりすでに退職していた。
販売員である山口さんらは、人との接触が多いことから厳しい感染予防対策が求められている。私生活においても飲み会などへの参加は自粛するよう言われていた。
ある程度の制限は当然のことだと考えていたが、最近は、感染者が増加している事情もあり、週末どこで何をしていたのかといった干渉が激しくなってきたという。