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15周年『アイドルマスター』の総合Pが語る「愛され続ける」理由

坂上Pの趣味嗜好、そして頭の中…
マネー現代編集部 プロフィール

Pとアイドルは「儚く限定的」な関係

――世の中に流行り廃りがあるように、アイドルにもトレンドがありますよね。15年続けていて、そのギャップに苦しむことはありませんでしたか。

坂上P:だいたい3〜4年ごとに、そういう流行のタームがくると実感しています。流行りというか、若者の感覚が変わったなという印象です。なので、時代に合うように、登場人物の女の子のモラル感なんかも考えています。

例えば、「アイマス」で言えば、今までは“明るく前向きで元気な女の子”をブランドの代表アイドルとして立たせることが多かった。しかし、最新ブランド『アイドルマスター シャイニーカラーズ』では、櫻木真乃という、どちらかというとおっとりして大人しい子を代表に据え、その子が成長していく様子を楽しむようになっている。

ここ最近、「いつでも明るくて元気でガツガツしてる女子なんていないよ」という風潮は感じますし、そのリアリティーを求める傾向が強まっているような気がしています。特にアイマスは、「今、近くにいる女の子」というのが重要なので。

我々が5ブランドも立ち上げたのは、時代の変化に合わせようとしてきた結果なんです。

『アイドルマスター』は15周年を迎え、5ブランド総勢300人以上の大所帯に

――なるほど。女の子の内面をそこまで緻密に考えているのは流石です。やはり坂上さんは、昔からアイドルが好きだったのでしょうか。

坂上P:それがあまり興味ありませんでした。どちらかと言うと、僕はリアリストなんですよ。遠い世界にいるアイドルよりも、クラスにいる子の方が好きでしたね(笑)。

70年代に活躍したアメリカ発のガールズバンド「ザ・ランナウェイズ」なんかは好きでした。過激さを売りにするロックバンドでね。歌って踊る、いわゆる“王道”アイドルはあまり触れてこなかった。「かわいい」にあまり惹かれなかったんですよ。

一方、漫画はよく読む子供で、『タッチ』や『みゆき』などのあだち充先生の作品が大好きでした。青春モノの面白さって、ある限定された時期を描いているところにあると思うんですよ。

つかず離れずの達也と南を見ていると、焦れったいんだけど「この関係が永遠に続けばいいのに」という儚さも感じてしまうじゃないですか。やがて二人は高校を卒業して、別々の道を歩むことになるかもしれない。読者の誰もがそれを予感していて、だからこそ二人の青春が輝くわけですけど、そこは決して描かれないわけです。

 

「アイマス」における、プレーヤーとアイドルの関係も非常に限定的です。プレーする自分がプロデューサーで、相手はアイドル。自分にはトップアイドルにするという使命がありますし、向こうはトップアイドルにならなきゃいけないわけです。双方の目的が合致しているからこそ続く、あくまで仕事の関係なんです。

最初のアーケード版「アイマス」をプレーした時に、この儚さみたいなものを強く感じることができた。この関係性が、僕にとっての「好き」なのかもしれません。

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