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持続化給付金、不正受給の「ダマしの手口」…詐欺グループの男が明かした

「国の善意」が悪用された

「ばれることはない」

新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した中小企業や個人事業主に最大で200万円を支援する国の持続化給付金をだまし取ったとして、詐欺グループの黒幕や虚偽申請者が逮捕されたというニュースが、連日マスコミを賑わせている。

単独のグループで詐取された給付金の総額が約4億円に上ったり、現役の国家公務員が逮捕されたりといった事件が報じられる度に、真面目に納税している国民からは「冗談じゃないよ」という声が漏れているに違いない。

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言うまでもなく、持続化給付金はコロナウイルスの影響で生活が立ち行かなくなった人々が、今後も仕事を継続していくために、多額の税金が投入されている事業である。ここぞとばかりに「血税」に群がる破廉恥な輩はなぜ後を絶たないのか、実際に起きた事件や関係者の証言から実態を詳報する。

「えげつない数の人が申請しているから、ばれることはない」

名古屋地裁では12月18日、持続化給付金をだまし取ったとして詐欺罪に問われた愛知県の20代の男性会社役員ら3人の初公判が開かれた。検察側は冒頭陳述で、この男性会社役員が、安易な言葉で、共に法廷に立った共犯者の2人の男を虚偽請求に誘い込んでいたことを明らかにした。

この事件は2020年8月、愛知県警が全国初の大規模不正受給として摘発した。「ばれることはない」と供述した男性会社役員は、不正受給を代行する指南役とされ、他の2人と共に「口コミ」で申請者を募集。「紹介料を払うから」とネズミ講式に勧誘を広げ、最終的には無職の若者や大学生ら20代から30代の約400人が、個人事業主などを装って虚偽申請に応じた。

無料通話アプリ「LINE」を使って書類や個人情報をやり取りし、男性会社役員らは申請を代行する見返りに給付金の3分の1を報酬として受け取っており、県警の調べでは既に約4億円もの給付金が支払い済みだという。

しかし、虚偽申請した学生の自宅に、確定申告書の控えが届いたことを不審に思った親が、学生を説得して警察に出頭させたことがきっかけで大規模な不正受給が発覚した。