私の人生を生き抜くモットーは主に次の2つである。
1. 人生はすごろく(ゲーム)だ
2. 人生はサーフィンだ
1のように「人生はゲームだ」という人はしばしばいるが、その意味するところは、人生はゲームだから「ルールをマスターして上達すれば必ず勝てる」ということである。
12月4日の記事「仮想現実に覆われたこの世界で認識を変えれば覇者になれるのか」で述べた内容も「この世はマトリックスだから空海(仏教)の『唯識』」をマスターすれば勝負に勝てる」ととらえれば、同じことだと言えよう。
しかし、私が人生はすごろく(ゲーム)だと考えるのには別の理由もある。
ご存じのように、すごろくは1番先に「上がって」しまうと、他の参加者がゴールにたどり着くまで待たなければいけない。他人がすごろくをやるのを眺めているのはそれほど楽しいことではない。すごろくはプレーしている時が一番楽しいはずだ。
だから、すごろくゲームは「早く上がることを目標にしているが、はやくゴールについてしまえばつまらない」という矛盾を抱えていることになる。
人生も同じだ。若い時には「早くゴールに着きたい」と考えがちだが、人生はゴールにたどりつくまでがすべてなのだ。要するに途中経過と考えられがちな「人生で起こる様々な出来事」ことこそが「本当の人生の意味」であるのだから、大いに楽しむべきなのである。
例えば、若い時に起業して金持ちになり、「ゴールに着いた」と思ったのに、人生が終わる頃になって「振り出しにもどる」人は少なくない。行動経済学では、「最後に起こったこと」が人間の心象を決めるとされるから、そのような人生は「最悪の部類」と言えるかもしれない。
「終わりよければすべてよし」というのがこの「人生すごろく理論」の意味するところだ。
2の「人生サーフィン説」は聞いたことがない読者が多いと思う。
サーファーがグッドウェーブをひたすら海岸で待つのはよく知られているが、サーフィンというスポーツは、良い波がやってこなければどうしようもない。
つまり、いつやってくるのかわからないグッドウェーブを忍耐強く待ち続け、ひとたびやってきたら、ごく短い時間にすべての力を出し切ることが重要だということだ。
実は、人生もこのサーフィンと同じようなものだと思う。