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コロナ感染者「過去最多」…危機感が足りない日本の現実、私たちが真剣に考えなければいけないこと

パンデミックで振り返る2020年

新型コロナウイルスの感染拡大、過去最多が続いています。

新興感染症に対峙するに当たり、いたずらに不安を煽ることも、反対に、根拠のない安全神話をばらまくことも、どちらも適切ではありません。感染症対策で求められるのは、エビデンスと経験、覚悟と希望、ブレない軸と協働です。

今回の新型コロナパンデミックが意味することはなにか、今後の世界はどう変わっていくのか、そして私たちは、どう対処していけばよいのか。2020年を振り返り、そして未来を考えてみたいと思います。

「世界の新規感染者数」(Our World in Dataより)
「世界の新規感染者数(上記から値の大きい米国とインドを除いて見やすくしたもの)」(Our World in Dataより)
 

新型コロナウイルスの「変異種」について

まず、現在懸念されている変異種について、考えてみたいと思います。新型コロナの変異種は、英国や南アフリカ等から流行し、日本でも15例が報告されています(2020年12月28日時点)。

ウイルスは常に変異をしていくもので、それ自体は全く驚くことではありませんが、問題は、変異によって、感染力や致死力が変化しているか、という点です。

英国の新規変異株(VUI-202012/01)は、ウイルスゲノム解析・疫学・モデリング解析によると、今までの流行株よりも感染性が高い(再生産数(R)を0.4以上増加させ、伝播のしやすさを最大70%増加)ことが示されています。

現時点では、この新規変異株に関連した重症化を示唆するデータは認められていませんが、症例の大部分が重症化の可能性が低い60歳未満の人々であり、評価に注意が必要であるとされています。

ワクチンの有効性については、現時点では影響は不明とされていますが、WHOは、変異種が抗体や免疫によって制御されていない兆候はないため、これまでに開発されたワクチンが有効との見解を示してはいます。