江戸の街の様子。1907年、アーサー・ミーらが編纂した図書から (Photo by The Print Collector/Getty Images)

関口宏さんと保阪正康さんの絶妙コンビが、日本史への苦手意識を解消

今を知るのに近現代史の学び直しは必須
近現代史を一から「学び直してみたい」という願望はあるのだが、学校の教科書のような「通史もの」にはなかなか手が伸びない。年号と固有名詞をこれでもかと詰め込んだ本文と巻末年表、あの平坦な語り口……。中高生の頃に使った教科書がとにかく退屈だった。その記憶がトラウマになって二の足を踏んでしまうのだ。こういうひと、私のほかにも案外いるんじゃないだろうか?

激動の明治がまんべんなくわかる

もし自分もそうだという人がいたなら、ぜひ本書『関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 明治のニッポン』を手に取ってほしいと思う。私のような“通史オンチ(しかも通史アレルギー)”でも、近代・明治の“通史”を楽しく「学び直す」ことのできる1冊だ。じっさい、私は司会者の関口宏氏(本書進行)と歴史研究家の保阪正康氏(本書講師)によるユニークな“実況&解説”にグイグイ引き込まれ、一気読みしてしまったのだから。

本書の“実況&解説”はぶっ通しの全47講。構成はとてもシンプルだ。「大政奉還」(慶応3年)から「明治天皇崩御」(明治45年)まで、ほぼ半世紀にわたる激動明治のエピソードや出来事を、1年ごとに時系列に並べて取り上げていく編年体スタイルである。

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つまり、鳥羽伏見の戦い~江戸城無血開城~白虎隊の悲劇に至る「戊辰戦争」や「西南戦争」「西郷隆盛の最期」といった序盤の映画・ドラマ映えする場面にだけ重点を置くのではなく、中盤、終盤にも等しくページを割いている。明治の一部始終をまんべんなく、である。

また、絵画や写真、講談本、新聞風刺漫画など多彩な資料を扱いながら、政府中枢の動きにかぎらず、市井の自由民権家の活動や庶民の暮らしにも目を向ける徹底ぶりだ。

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