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# 政治

菅内閣は「改革政権」なのか? 農地の企業所有で「バトル再燃」

養父市モデルの拡大が「試金石」に

「特例」全国展開うやむや

菅義偉首相の「改革姿勢」が本物なのかどうかが問われる「場面」があった。12月21日に首相官邸で開かれた「国家戦略特別区域諮問会議」と「規制改革推進会議の議長座長」の合同会議でのことだ。

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国家戦略特区に指定されている兵庫県養父市では、一般企業が農地を取得することができる「特例」が2016年から実施されている。5年間の時限措置のため、この特例の取扱が焦点になっているのだが、特区で効果があったものについては、全国展開することになっている。その養父市での「特例」を全国展開するのではなく、特例のまま継続するという案が会議に出されたのだ。

会議でのバトルを、出席者らの話から再現してみよう。

きっかけは、国家戦略特区を担当する坂本哲志・内閣府特命担当大臣が「養父市は自分も視察し、成果をあげたこと、問題ないことは確認した」と発言したこと。

すると、河野太郎・行政改革担当大臣が「成果をあげ問題ないなら全国展開すべきでしょう。養父だけ継続はおかしいんじゃないか」と噛み付いた。

坂本大臣が答えずに、他の規制改革会議の委員に発言を促すと、収まらない河野大臣は「まず今の質問に回答してほしい」とたたみかけた、という。坂本大臣も「規制改革会議委員の発言後に回答する」としていったん話が終わったが、今度は諮問会議委員の竹中平蔵・東洋大学教授が「養父方式はどう検討するのか」と話を蒸し返した、という。

すると、議長役の菅首相が遮って、「国家戦略特区は全国展開が原則。預からせてほしい」と引き取った。

これでいったんは終わったが、委員から別件の発言があった後、再び坂本大臣が口を開いた。

「総理から預かるとのことだったが、養父はリースが大半といったことも考え、来年度内に検討したい」

つまり、あくまでも特例期間終了後の全国展開はしない、という発言だった。

 

それに対して、今度は、民間議員の八田達夫・大阪大学名誉教授が噛み付いた。「それはおかしい。リースは関係ない。弊害は生じておらず、農水省も認めている」と、全国展開を求めたのだ。

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