コロナ禍で自粛警察が注目されたが… photo/iStock
# 事件

「空気を読む日本人」ほど、なぜか「自粛警察」になってしまう“意外なワケ”

同調圧力の正体

「バカ、死ね、潰れろ!」と…

「コドモアツメルナ オミセシメロ マスクノムダ」

こんな貼り紙が千葉県八千代市の駄菓子屋『まぼろし堂』の門に貼られた。

「最初にこみあげてきたのは、恐怖の感情でした。ほかにも何かされるんじゃないかって」と語るのは、店主の村山保子さんだ。

これが貼られたのは、4月29日のこと。村山さんは、その1ヵ月も前の3月28日から店を自主的に閉めており、休業告知もしてあった。

「近所の方はうちの休業は知っていたと思うので、離れた所から来た人かもしれません。私たちは何も悪いことはしていません。なのに、どうしてこんなことをされないといけないのか。『自粛警察』なんて言われていますが、やっていることは犯罪と一緒じゃないでしょうか」

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今年、「自粛警察」という言葉がすっかり一般化した。正義をふりかざして他者に同調を強要するこの現象は、とくに自粛期間中に顕著になった。いま再び新型コロナの感染者数が増えている。自粛警察の動きも再び活発になるのは間違いない。

鴻上尚史氏と佐藤直樹氏の共著である『同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか』が大きな話題となっている。これも、コロナが顕在化した同調圧力のウラ側にある、日本人の国民性や文化を鋭くえぐり出しているからだろう。

神奈川県横浜市の居酒屋『バンバン番長』は、店の入口に貼っていたポスターに、「バカ、死ね、潰れろ!」と書きこまれ、営業自粛を知らせる店側の貼り紙にも「そのまま辞めろ!」と落書きされた。

さらにこれらがニュースで報じられると「なぜ店を閉めないんだ」などのいやがらせの電話がかかってきたという。