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"元保険レディ” にダマされて、1500万円を失った「おひとりさま」の悲劇

工場で働き、必死で貯めたカネだった

わずか半年で…

「女手一つで子ども2人を育てながら、やっと貯めたお金なんです。私自身がもっとしっかり調べておけばと思うと、悔やんでも悔やみきれません――」

総務省が2020年9月に発表した統計によれば、日本の65歳以上の高齢者は3617万人に上り、総人口に占める割合は28・7%といずれも過去最高を更新した。

19年には金融庁が「95歳まで生きるには年金以外に約2000万円が必要」とする報告書をとりまとめ、大論争となったことも記憶に新しいが、今や誰しもが現役時代から老後のプランを真剣に考えなくてはならない時代だ。

しかし、一歩選択肢を間違えれば一瞬にして老後の貴重な蓄えを失うことになりかねない。

東京都の郊外で暮らす玉川清美さん(仮名・76)は、入居先の有料老人ホームの経営トラブルに巻き込まれ、わずか1年半の間に1500万円もの老後資金を無駄にする悲劇に見舞われた。

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都内で生まれ育った玉川さんは25歳で会社員の夫と結婚し、2人の娘に恵まれた。しかし、40歳を少し過ぎた頃に夫が病に倒れ死別。家計の足しにと続けていた内職を拡大する形で、自宅の離れに工場を作り、文房具メーカーなどの下請けで働きづめた。

「運動会や授業参観にも行ってあげられずに、娘たちには本当にさみしい思いをさせました。その分、お金で惨めな気持ちにさせたくないと、必死に頑張ったんです。

そのかいがあって、それなりの蓄えもできて、娘や孫たちにまとまった金額を生前贈与できました。後はゆっくりしようとした矢先に、あんな出来事に巻き込まれるなんて思ってもみませんでした」