いかに「ズルくやるか」を考えよう

――借金玉さんは早稲田大学を卒業後、大手の銀行に就職されたんですよね。そこでは、たとえばどのようなことが上手くできなかったのですか?

上の人から「これやっておいて」と飛んできたときに、どう考えても情報量が足りないことってありませんか? 資料はどこに? そもそもどうやればいいの? というように。だけど、そういうざっくりした状況でも何とかする、というのが社会人の能力でもあったりしますよね。

上手く先輩をおだててやり方を聞き出すなど。でもそこで私は、「分からないのは自分の勉強が足りないからだ」と変に自分を追い込み、一から調べるなど真っすぐいこうとしていたんです。それが本当に良くなかったなと、今になれば分かるのですが。

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だからいろいろなことが上手くやれなくて悩んでいる人も、自分を責めるのは意味がない、と知ってほしい。まずは自責のループから抜け出して、何かズルくやる方法はないか?という方向に思考転換するのが大事だと思います。

――借金玉さんは銀行員時代、ズルくやれず、上の人の言うことを全部聞いてしまっていたんですね。

銀行には、全ての業務におけるルールが書かれた規定本があるんですよ。「それを読め」と言われて、必死で読みました。でも仕事ができないから、「もっとちゃんと読め」と言われる。

言われた通り読みまくった結果、先輩のやっていることが規定通りではないと気づいて。「先輩、それ規定と違うんですけど」みたいなことをやらかして、より一層キレられるという悪循環にハマッていましたね。仕事は出来ない癖に人一倍余計なことは言う。

辞めた後になって気づいたんですけど、厳密な意味で規定通りに仕事をしている人なんて一人もいませんでした。どこの会社もそうだと思いますが、ほとんどの業務は現場の裁量で雑にまわっているわけです。規定を細かく読む暇があったら、先輩の動きを見て「なるほど」と習得していたったほうがはるかに有効だったのに。完全に、頑張る方向がズレていましたね。