自著『本音の置き場所』にサインとメッセージを書くバービーさん

「おっぱいがある私は『人』じゃないのか」バービーの言葉が心に響く

現状への糾弾ではなく、力まない目線
お笑い番組の中でも、特にコントや漫才のトーナメント番組といったものを、ほとんど見たことがない。だからいつも知らない内に、新しい人気者がいつの間にか世に増えている。番組の司会やCM、雑誌の表紙やネットニュースなどを経由して、その顔と名前を覚えることも多かった。そんな私だから、当然のように「フォーリンラブ」のギャグも見たことがなく、「バービー」という名前に触れたのもここ2~3年のことだった。
そのため本来であれば私は、この本(バービー著『本音の置き場所』)の良き読者にはなれそうになかった。それでも手を伸ばしたのは、帯の言葉に惹かれたからだ。

「女」認定されたときの優越感と辛さ

それは本文からの引用で、著者が下着メーカーの「PEACH JOHN」とオリジナルのブラジャーを発売するに至った経緯を語った後の、自身の人生を振り返るこんなくだりからのものだった。

 

 大学生になり、異性から"女"認定されていると気づくのに、それほど時間はかからなかった。「モテる」という意味ではなく、良いも悪いも含めた、いままで感じたことのない"女"という記号に当てはめられた視線だ。おっぱいはその最もわかりやすい象徴だった。
 正直、最初は「女性として見てもらえること」の嬉しさや優越感みたいなものがあったが、女としての点数を勝手につけられ、取りたくもない相撲の土俵に立たされてしまった辛さも生まれた。まるで、負けることが分かっているのに、アイドル総選挙に強制参加させられたような感覚だ。
 女としてじゃなく、私という人間を見てほしい。女である自分が嫌なんじゃない。「おっぱいがくっついている私」を"人"として認めてほしいだけなのだ。

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