アマンニセコレジデンス(イメージ)(出所)カンパニーレポート、マリブジャパン

ニセコに続く観光地はどこだ 地方が観光業で生き抜く術とは

なぜニセコだけが世界リゾートになったのか(13)
新世界「ニセコ金融資本帝国」に観光消滅の苦境から脱するヒントがある。
ニセコ歴20年、金融コンサルタントとして富裕層ビジネスを熟知した著者・高橋克英氏による、新しい地方創生・観光論。バブル崩壊以降、本当にリスクを取ったのは誰だったのか? 『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末』より毎日連載!>今までの連載はこちら!
 

生き残れる観光地はどこだ

ニセコがこの先も世界最高級のスキーリゾート地として発展する可能性が高いことは紹介してきた通りだ。では、ニセコ以外で、国内旅行需要に応え、目の肥えた海外の富裕層に選ばれる国内の観光地やリゾート地はどこになるだろうか

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まず、国内旅行需要については、新型コロナ感染再拡大など予断を許さないが、2020年6月19日から政府による都道府県をまたぐ移動自粛要請も解除され、各自治体による観光促進策や今後打ち出される政府の観光需要喚起策などと相まって、日本人による国内観光の動きは徐々にではあるが戻りつつある。

他方、渡航中止勧告が当面続くとされるなか、日本人海外旅行(国内分)1.2兆円の消費に関し、海外旅行に行っていた約1600万人の日本人が、仮にその分を国内の旅行に費やすようになれば、日本の観光市場は相当潤うことになるはずだ。その場合、バックパッカーや秘境・辺境に興味がある一部の旅行者を除く、ハワイや米国西海岸、バリ島やタイやベトナムのビーチ、フランスやイタリアなど欧州といった、いわゆる絵葉書になるような海外観光地やリゾート地を好んで訪問していた旅行者は、国内においてもラグジュアリーでブランド力ある地を訪問先として選択することになるのではないだろうか。

その際、やはり、沖縄や京都、北海道といった地はその筆頭となろう。特に沖縄や京都には外資系ラグジュアリーブランドホテルが数多く存在している。海外旅行で、パークハイアットやリッツ・カールトンやフォーシーズンズ、ヒルトンやシェラトンといったブランドホテルに滞在し満足した経験があれば、国内の滞在先としても選択肢に入ってくることになろう。また、箱根町の富士屋ホテル、長野県の上高地帝国ホテル、三重県の志摩観光ホテルといった由緒あるクラシック・ホテルを有するような観光地・リゾート地も、勝ち残る地といえよう。

富裕層対応という観点からすれば、外資系ラグジュアリーブランドホテルがある観光地・リゾート地は生き残る可能性が高いのではないだろうか。こうしたホテルは、しがらみや先入観なく、単純にグローバルな視点から、ビジネスとして採算がとれるのか、成長性はあるのか、自社ブランドに貢献するのか、といった合理的な観点から立地や投資先が選ばれているはずだからだ。リッツ・カールトンやパークハイアット、フォーシーズンズホテルなど外資系ラグジュアリーブランドホテルは、開業予定も含め、ニセコ以外にも、東京、京都、沖縄に加え、日光、横浜、志摩、奈良、大阪、福岡に44確認できる。