性格が反対のふたりが同居するわけ

現在、「Kiss」のデジタル妹誌「ハツキス」に連載され、20日に最新刊の2巻が単行本化された丘邑やち代さんのマンガ『ふたりぐらし』には、生きることにとても不器用な「ゆりな」と「ふみ」というふたりの女性が登場する。

不思議な雰囲気を持つゆりなは、男性に求められると拒まず誰とでも寝てしまう。職場でも女性に嫌われ、周囲からは「だらしない女」と嫌われ、求めてくる男性からも雑に扱われるが、本人は今更変わることもできず、同じことの繰り返しで日々が過ぎいく。

そんなゆりなと同居しているのが、イマイチ芽が出ない漫画家の「ふみ」だ。前の職場でセクハラを受けているゆりなを助けたことから、妙に懐かれ最終的にふたりぐらしを始めることになるのだ。でも、その関係はとてもアンバンスで対等ではない。ゆりなは家賃も光熱費も一切支払っていないのだ。

でも、不満に思いながらも、ふみはゆりなとの不思議な生活を切ろうとはしない。

男性に依存するゆりなとどちらかというと男性の気配がないふみ。性格も正反対だ。でも、学生時代に感じた友達との不思議な距離感、雑談や悪口に入れない居心地の悪さ……そういったものが同じなのかもしれない。

(c)丘邑やち代 講談社『ふたりぐらし』(第3話より)

人には見せない誰もが持つ奥底の本音

「この『ふたりぐらし』という作品は、元となる読み切りを、丘邑さんがKissに持ち込んでくださったのがきっかけで始まりました。とても可愛らしいのにどこか色っぽい雰囲気が漂う作画が、まず魅力的でした。

そして、ゆりなとふみという正反対の2人が自然に隣にいる、唯一無二だけど“親友”と呼ぶのにはなんだか違うような友情の形に惹かれました。お互いにお互いのことを“ダメだなあ”と思っていて、でもだからこそ許し合えて、居場所を作り合える関係に、私自身が羨ましさを感じたのを憶えています」というのは、Kiss編集部で『ふたりぐらし』を担当する山内さんだ。

2話まではゆりなに起きた妊娠などを中心に描かれるが、3話では、そんなダメダメゆりなを一見支えている風にみえる「ふみ」の心の内も明らかになっていく。

(C)丘邑やち代 講談社『ふたりぐらし』(第3話より)

今までふみ自身も気づかなかった自分の気持ちを考えるシーンがあるのだが、「依存」とは何かを考えさせられる。ゆりなとふみの「関係性」、あなたの目にははどのように映るだろうか。