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脱「幕ノ内弁当」型サービス! 富裕層に特化した“ニセコ”的方法が社会を救うワケ

なぜニセコだけが世界リゾートになったのか(11)
新世界「ニセコ金融資本帝国」に観光消滅の苦境から脱するヒントがある。
ニセコ歴20年、金融コンサルタントとして富裕層ビジネスを熟知した著者・高橋克英氏による、新しい地方創生・観光論。バブル崩壊以降、本当にリスクを取ったのは誰だったのか? 『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末』より毎日連載!>今までの連載はこちら!
 

日本はいま、割安の観光地

ニセコに限らず、1)インバウンド需要だけでなく日本人需要も強化し、2)富裕層から中間所得者層まであらゆる層が楽しめるリゾートとすべき、といわれる。

まずインバウンドに関して言えば、思い出してほしい。国内市場が見込めないから、インバウンド頼みになったはずだ。

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日本はデフレ経済に人口減少、増税などが続くことで、実質賃金や購買力が低下してしまった。20年前30年前なら多くの日本人が買えた新車が買えず、海外旅行に行くことができなくなっているのだ。逆に世界からみれば、日本は割安の国となる。世界的な金融緩和策に加え、特に日銀が異次元緩和を始めた2013年4月以降、現在に至る円安傾向が追い風となった。自国のホテル代や食事代、不動産価格や物価に比べて、日本は割安なのだ。

かつて日本も、1985年のプラザ合意後の円高により海外旅行が割安になり、今の中国人団体旅行者のことをいえないほどマナーが悪く、海外でひんしゅくを買うほど個人も企業も高級ブランド品からニューヨークやロンドンやハワイなど世界中の不動産まで買いあさった。それと同じことが起きたのだ。

インバウンドがゼロになっている状況は、ワクチンや治療薬ができれば変わる。インバウンドが二度と戻らないという話ではない。