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「文在寅大統領の家は6坪で十分だ!」と韓国国民が怒りまくる理由

不動産政策の失敗を連発して…

政権支持率の致命打

12月に入り、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率下落が続いている。14日に発表されたリアルメーターの世論調査によると、政権支持率は36.7%まで下がり、岩盤支持率ともいわれていた40%が崩壊、30%台後半で固定化されている。

支持率が持続的に下落する理由は複雑だ。韓国メディアが注目する尹錫烈(ユン・ソクヨル)検察総長vs.秋美愛(チュ・ミエ)法務長官の対立を巡る大統領の責任論、「公捜処新設」をはじめ、与党の共に民主党が推し進めた各種法案がそれほど国民の同意を得ていない点、コロナ第3派とワクチン確保の失敗による政府のコロナ対策への不信感などだ。

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そして何より、政権支持率に致命打となっているのが、今年1年、韓国国民を不安にさせている住宅価格の暴騰だろう。

 

文在寅政権が始まって以来、韓国の住宅価格は、歴代政権の中でも最高の上昇率を記録している。価格が急騰する理由は、需要と供給のバランスが合わないからだという平凡な市場論理には目を背け、税金の引き上げや融資規制などでひたすら需要だけを抑える市場と乖離した不動産対策を、なんと25度も打ち出したからに他ならない。そのため、韓国の不動産バブルはますます深刻になっていった。

政権初期は富裕層が密集した江南(カンナム)地区と一部の高級マンションの価格が高騰する程度だったが、その波は直ちにソウル全体に広がり、今では韓国全土へと波及している。さらに、住宅価格の暴騰は必然的に、チョンセ(伝貰)価格の上昇とチョンセの品切れをもたらした。

「チョンセ(伝貰)」とは、売買価格の一定比率を保証金(契約金)としてかけ、契約期間中は家賃を払わずに住むことができる韓国独特の賃貸借制度だ。この制度には巨額の契約金が必要だが、契約が終われば、最初に払った契約金を返してもらえるし、何より毎月の家賃が掛からないのが最大のメリット。現在のように銀行金利が低い状況では、チョンセ制度は庶民にとって絶対的に有利な制度なのだ。

しかし、住宅価格が上昇したことで、当然、保証金価格も高騰した。政権初期のソウルの中位圏マンションの平均的な価格5億ウォン(約5千万円)が、今やソウルの中位圏マンションのチョンセ価格になっているほどだ。

文在寅政権は、チョンセの暴騰を防ぐ対策として、チョンセ価格に上限を設け、契約終了後も賃借人が立ち退きを拒否できる内容などを盛り込んだ「賃貸借3法案」を出した。しかし、家主らがチョンセ物件を市場から回収することで、前例のないチョンセ不足現象を招いている。政府の失政が、そのまま国民に被害をもたらしているのだ。