子どもに1人1台PCだけで教育デジタル化が進むとは思ってないよね

マイナンバー叩きで騒ぐ愚かさじゃね
山本 一郎 プロフィール

教育ログは根幹でしょう

これらデジタル化に必要な最低限の環境(教師が担う)とコンテンツ(どうにかする)があって初めて「Society 5.0を担う人材育成とは何ですかね」という議論になり、そのためには「子ども1人ひとりの学びの状況を把握できるシステムを作り、運営しましょう」という流れになるわけです。本来なら、ここで初めてマイナンバーっすよね、という議論が起きるはずです。

そして、いま話題になっている教育ログ、学習ログ、スタディログ(全部指し示す意味は同じ)こそが、デジタル化された教育の根幹であり、子どもたちの個性、性質そのものだと言えます。

つまり、その子が何に興味を持ち、何を自発的に学び、どうアウトプットしようとしているのか、という子どもの「頭の中」そのものを意味するからです。

それが、子どもに1人1台配られたPCの使われたログを、仮名加工情報として統計的に分析されることで、この子たち1人ひとりの状況にあった学びが提供されるようになる、という話になります。

もちろん、教師の役割も大きく変わっていくのですが、デジタル化が教育にもたらす恩恵は大きいはずです。明治維新以降、営々と続いてきた大教室で生徒が並び、教師が黒板に板書する内容を書き写し眠気と闘いながら苦労して学問を修める、というスタイルから、自ら考え、興味や能力に見合った知識が得られ、ネットの向こう側に山といる有識者からの教えを乞えるという仕組みです。

究極には、クラスどころか学年がなくなり、したい学問を自ら選び、学び取る方向へシフトするのが「理想」です。もちろん、そこに至る現実は公教育の現場がデジタル化への対応だけでなく、教育の仕組みを教師、子ども、保護者と一体となりながら進めていくのだという改革への熱意と明確な目標が必要になるのですが。

これは、2018年暮れに提言された「柴山プラン(当時文科大臣だった)」にも方向づけられ、経済産業省の「未来の教室」プロジェクトにも明記されておるわけですよ。

 

さらに、これらは実はプラットフォーム論争にも直結してきます。上記はいわば学校が配ったPCの閲覧ログも含まれて、それを解析すれば、その人の知的レベルや興味対象が統計的に分かるから、学校教育の現場でも上手く使って行きましょうという話です。

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