企業がSDGsに取り組むメリットとは?最新事情を企業、行政、メディアの人に聞いた

ピン芸人でお笑いジャーナリスト、時事YouTuberであるたかまつななさんは、2016年の18歳選挙導入の年から「笑下村塾」という会社を立ち上げ、学校や企業に対して、お笑いの要素を交えながら主権者教育やSDGsに関する出張授業を行っている。

このたび、『お笑い芸人と学ぶ 13歳からのSDGs』(くもん出版)を出版したたかまつさん。その記念に行ったトークイベント「笑って学ぶ SDGs」全5回の中から、第4回実践者に聞く企業でのSDGsの進め方の内容を紹介する。

(構成:たかまつなな)

これまで、発展途上国の経済成長にフォーカスされることが多かったSDGs。しかし現在は、先進国で企業も巻き込んでいこうという動きがあります。ビジネス面でも、SDGsは非常に注目されています。将来的なビジネスチャンスの見極め、新しい企業の立ち上げ、企業の資金集めの指標などにつながるほか、イメージアップにもなる側面があるからです。

しかしその一方で、企業がSDGsに対応しているように見せかけて、実際は何もしていない「SDGsウォッシュ」や、SDGsの部署をつくったもののどうしたらいいのか分からない、といった課題をもつ企業も出てきています。

そこで、企業や行政、メディアにおいてSDGsに関する取り組みを行っている3者に「企業におけるSDGsの進め方」について聞きました。

〔PHOTO〕YouTubeの「たかまつななチャンネル」より

〔お話を聞いたのは以下の3名〕
●島田由香
(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長)
●高田英樹(財務省・Green Finance Network Japan事務局長)
●北郷美由紀(朝日新聞編集委員 SDGs担当)

 

SDGsを意識したブランドは77%早く成長

たかまなつなな(以下、たかまつ):まずは、皆さんがSDGsについて取り組まれていることについて教えてください。

ユニリーバの島田さん(以下、島田):ユニリーバは2010年からすでに、USLP(ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン)というSDGsの前身のようなビジネスプランにのっとって製品を世に出しています。

私たちのビジョンに、「環境負荷を減らし、社会に貢献しながらビジネスを成長させる」というものがあります。これをつくったのは当時(2010年)のユニリーバのグローバルCEOポール・ポールマンで、SDGsの草案作成に貢献した一人でもあります。

ユニリーバ社内で、パーパス(目的・存在意義)を持ち、“サステナビリティ”や“USLP”“SDGs”を意識したブランド(ダヴやリプトンなど)は、それ以外のブランドと比べて77%早く成長する、というデータがあります。パーパスは会社の継続やブランドの成長だけではなく、人間の繁栄に必要なこと。ぜひ、みなさんも自分のパーパスを持ちながら日常を送ってみてください。

ほかにも、2025年までにプラスチック・パッケージを100%再利用可能・堆肥化可能なものに変え、ごみではなく資源として活用できるようにすることを目指しています。さらに、途上国で女性たちに石鹸などを売ってもらい、地域の衛生環境を向上させながら女性の経済的・社会的地位の向上を目指したり、日本で履歴書から、性別欄や写真を含めた性別が分かる可能性のある情報をなくしていく取り組みをスタートしたりしています。

こうした小さな積み重ねが、本当に大きな力になるということをこれまでの取り組みの中で実感しています。