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世界で「日本茶」が驚くほど人気のウラで、日本国内では「衰退の危機」

「本当のおいしさ」を多くの人が知らない

意外と知らない「抹茶」とは何か

抹茶を知らない日本人はいない。

しかし、抹茶がどういうものであるかを説明できる人は少ないのではないだろうか。

お茶を含む加工食品は「加工食品品質表示基準」によって表示が義務付けられている。お茶の適切な表示を推進するため、社団法人日本茶業中央会は自主的に基準を制定した。

その「緑茶の表示基準」(2019年3月)によれば、抹茶とは「碾茶(覆下栽培した茶葉を碾茶炉等で揉まずに乾燥したもの)を茶臼等で微粉末状に製造したもの」と定義されている。

碾茶(てんちゃ)は強い日差しが当たらないように育てられ、強い日差しを浴びた通常の茶葉よりも、旨みの多い柔らかな新芽へと成長したお茶。これを粉末にしたものが抹茶である。

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一方、もっと身近な煎茶は、多くの日差しに当てて育てられた茶葉を蒸して揉んで乾燥させ、余分なものを取り除いてつくられたお茶。煎茶を粉末にしたものは粉末煎茶と呼ばれる。煎茶はポリフェノールの一種であるカテキンが豊富なので、健康によい成分をたくさん含む。

陽の光を浴びると、茶葉は旨味のもととなるテアニンが、渋味のもとであるカテキンに変わる。遮光によってテアニンがカテキンに変化することを防ぐことにより、テアニンをたくさん含んだ抹茶は旨味が多い食味となるのだ。

ちなみに、日本茶とは日本でつくられた緑茶のことである。抹茶は、陽が当たらないように茶畑を覆ったりして非常に手間を要するため、煎茶など他の日本茶に比べて値段が高い。