『愛の不時着』は今年の流行語大賞に

コロナ禍に多くの人がハマった『愛の不時着』や『梨泰院クラス』といった韓国ドラマ。今まで、韓国ドラマを一度も見ていなかった層までもが沼に堕ち、『愛の不時着』は今年の流行語大賞トップ10にもランキングした。

そして、そんな韓国ドラマには、必ずと言っていいほど、食事のシーンが登場する。日本にも食をテーマにしたドラマやグルメ探求系のドラマは存在するが、韓国ドラマの場合、メロドラマであっても、サスペンスや医療ドラマ、時代劇であっても、おいしいごはんのシーンは欠かせない。

そして、ドラマを見ながら、多くの人たちが、「毎回出てくるあの鍋料理な何?」「あの肉料理おいしそう……!」とお腹を鳴らすのだ。

そんな韓国ドラマ好きの心理をまさに読み解いた、韓国料理研究家の本田朋美さんとコリアン・フード・コラムニストの八田靖史さんの共著の新刊『あの名シーンを食べる! 韓国ドラマ食堂』(イースト・プレス)が本日発売になる。あなたもハマったあのドラマ、食べたかったあの料理が、自宅で簡単に作ることも可能に! 
その一部を本書よりご紹介しよう。

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挨拶にもなる、食事はとても大切な要素

韓国ドラマを見ていると、「パプ モゴッソヨ?」というセリフをよく耳にする。恋愛ドラマでも、ホームドラマでも、挨拶替わりに使われるセリフだ。

『パプ モゴッソヨ?』という言葉は、“ごはん食べましたか?”という意味になります。日常の挨拶として使われており、相手がまだ食事をしていないようなら、自分が済ませていても一緒に付き合うのが普通です。

韓国では食事にかける意識は日本よりも強いように感じています。食事時と仕事が重なるような場面があったとしても、韓国ではまずは食事のほうを優先することは多いです。また単に食事をするだけでなく、一緒に食卓を囲むことも重要視されます

近年ではひとりごはんも増えてきましたが、ひと昔前まではひとりで食べていると、一緒に食事をする友人すら寂しい人というレッテルを貼られました。現在でも飲食店には、焼肉や鍋料理など1人前では注文できないメニューが多々あったりしていますね」というのは、韓国に留学してから食文化の魅力にハマり、コリアン・フード・コラムニストとして活躍している八田靖史さんだ。今回の著書では、韓国の食文化と料理にまつわる解説部分を担当している。

八田さん、韓国の食文化のプロで、朝鮮半島の東側にある慶向北道および、慶尚北道栄州市の広報大使などを務めているが、実は韓国ドラマはほとんどみたことがなかったのだという。

「驚かれるのですが、そうでした(笑)。『愛の不時着』で今まで見てない人たちが見るという現象が起きていて、これはすごいことだなと思っていました。そんなとき、この企画をいただいて韓国料理の解説をするならば、掲載するドラマは全作品はもちろん、全話きちんと見て、ドラマで描かれている背景含めてお伝えしたいと決心しました」

では、この半年の間、八田さんが見た19作品、全374話の韓国ドラマの中で、一番最初に見た、『愛の不時着』の料理について解説していただこう!