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中国・習近平が「バイデン政権誕生」のスキにつけ込み、行動をエスカレートさせている…!

バイデン政権下の国際政治

バイデン外交の懸念

前稿では、日米豪印の結束に対して、中国が危機感を強めている点を指摘した。国際政治における前稿からの最大の変化は、アメリカにおいてバイデン新政権の発足が確実となったことだろう。トランプからバイデンへ。共和党から民主党への政権交代は、日本だけでなく中国にとっても外交戦略を練る上で、避けて通ることができない巨大なインパクトを与え始めている。

バイデンは電話による首脳外交をまずは隣国カナダ、そしてイギリス、フランス、ドイツという欧州主要国から開始した。米加英仏独の5か国の共通点は何か。それはNATO(北大西洋条約機構)の主要なメンバーということである。

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同盟重視を掲げるバイデンは、トランプ政権下で毀損されたともいわれる大西洋同盟の再建に乗り出そうとしている。NATO側もこれに呼応するかのように、本部が所在するブラッセルへのバイデン訪問を招請している。なおバイデンは自らのルーツであるアイルランドの首相とも同じタイミングで会話を交わしている。アイルランド系でカトリックの民主党大統領にはかつてジョン・F・ケネディがいた。

バイデンが次に言葉を交わしたのが、日本、オーストラリア、韓国の首脳だった。日豪韓3か国の共通点は、インド太平洋地域におけるアメリカの条約上の同盟国だということだ。中でも菅義偉総理との電話会談で日米安保条約第5条の尖閣諸島への適用が再確認されたことは、日本に一定の安心感を与えた。