以前は画一的な白いマスクばかりで、仕事でもプライベートでもTPOをわきまえなければいけないケースは少なかったが、ファッションマスクのバリエーションが広がった事で周囲に与える印象も意識する必要が出てきた。
例えば、マスクを着用していると、お互いの顔の表情が分かりづらいという難点がある。無表情にも見えるし、笑う機会が減って、口角が下がって表情筋も落ちてきたとなると、アンチエイジングの観点からも嬉しくない。
顔の半分が隠れている状況下で、上手にコミュニケーションを取る方法として、少し目を細め目尻をしっかり下げることをオススメしたい。こうすれば目だけでも「笑顔」の表情が作れる。マスク文化によって、こういった表情の作り方について見直す機会が増えたことも特筆すべきことだ。
今やファッションアイテムの一つとして確立されたファッションマスクだが、問題は引き際だ。コロナ禍によって装着を余儀なくされているだけに、収束とともにその役目も終わる。
そもそも着装自体に煩わしさを感じるマスクは、花粉シーズンやインフルエンザシーズンに扱われる従来通りの季節商品に落ち着く事になるだろう。
欧米ではワクチン接種が開始され、そう遠くない未来、日本でも接種が始まるだろう。変異種のコロナの存在も気になるところだが、日本の第3波が落ち着いて、第4波、第5波が来なければ、2021年下半期くらいまでには落ち着いているかもしれない。
そうすれば、マスクスタイルは過去のトレンドのものになる。2020年を代表するスタイリングとしてファッション史に名を残した「マスク」に代わって、2021年はどんな商品がトレンドを席巻するのか。いまから楽しみだ。