新型コロナウイルスの第3波を迎えているアメリカでは感染爆発が一向に収まる気配がない。これまで国内で確認されている感染件数は累計で1600万件以上、死者は30万人以上となっている。
12月11日には1日の新規症例数が23万件を、また1日の死者数が3300人を突破するなど、それぞれ最多を更新。数は特に10月以降に急増している(米ジョンズ・ホプキンス大学集計)。
今年3〜5月の感染爆発地ニューヨークでも、10月以降に第2波を迎えている。夏季は封じ込めができていたが、気温の低下と共に再び感染が拡大している状況だ(州内の感染件数は累計で80万件以上、死者は3万5000人以上)。
そんな中で一筋の光が見えているとしたら、新型コロナワクチンがついに承認され、接種が開始したということだろう。
12月に入り、米主要メディアを賑わす話題は大統領選の余韻から一気に「ワクチン」速報一辺倒となった。米ファイザー社と独ビオンテック社が共同開発したワクチンはすでにイギリス、カナダ、バーレーン、サウジアラビアで承認されている。
8日にはイギリスで、90歳の女性が第一号になったのを皮切りに初日だけでも同国で数千人がワクチン接種を受け、アメリカでも一大ニュースとして報じられた。
ジョンソン英首相は病院を訪れ、「皆のため、国のためになる」とワクチン接種の必要性を訴えた。