(写真はすべて筆者撮影)

「幽霊が出た」「電磁波攻撃を受けている」…超大変だけど儲かる「ブラック専門大家の実態」

二極化したこの国の「厳しい現実」

「ブラック専門大家」とは?

今、不動産業界のもっとも最先端を走るのは、「ブラック専門大家」かもしれない――。

「不動産ビジネスではなく貧困ビジネスです。大金が動く不動産ビジネスのダイナミズムとは無縁かもしれません。でも小さなお金が確実に動きます。塵も積もれば山となる。これからの不動産投資はブラックを専門とする大家の時代です」

こう語るのは兵庫県神戸市須磨区を中心に複数の不動産賃貸物件を所有するサラリーマンとの兼業大家(50歳)である。本業との兼ね合いから、この兼業大家氏を原稿中ではA氏と呼ばせて頂く。

このA氏が所有する不動産物件は、すべて神戸市須磨区高倉台、同じく白川台など、日本が高度経済成長に沸いた昭和40年代初頭、1960年代後半から70年代に建設された「かつてのニュータウン」と呼ばれる郊外の立地にあるマンションという名の団地である。

 

これらは、いずれも住民の高齢化が著しく、年々、空室が目立つようになってきた。その多くは5階建てで4階、5階が特に空室率が高いようだ。築50年前後、エレベーターなしの団地である。若い世代でも毎日の昇り降りはきつい。自ずと不動産価値は低くなる。地元不動産業者は言う。

「2、3年前なら神戸市須磨区の高倉台でしたら、リフォームなしで私たち不動産業者間での引き取り値は50万円くらいです。それを100万円くらいの値で売却するというイメージですね」

わざわざ、「2、3年前」と前置きをつけるのは、今では、もっとその価値は低いことをその口ぶりから伝えたいことが窺い知れた。