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自動車業界に「大異変」…! いよいよ“CO2排出量規制”で「株価が上がる会社」「下がる会社」全実名

大川 智宏 プロフィール

企業のコストが莫大になる危険性

まず(1)のグランドファザリング方式だが、これは日本語で言えば「祖父からの遺産」だ。

過去数年間の実際の排出量などに基づき、そこから国の削減目標を加味して新たな割当量を決定するというトップダウンの考え方である。最も企業の懐に優しい手法だが、実績値を用いるため、すでに頑張ってCO2を削減してきた企業にとっては不公平感が大きいというデメリットがある。

次いで(2)のベンチマーク方式だが、こちらは(1)と逆のボトムアップ方式で、1製品・サービスにかかる排出量に目標値を設定して、それを積み上げて全体(過去実績)の目標排出量を割り当てるものだ。

こちらは、すでに削減に取り組んできた企業にとっては目標達成が容易となり、(1)に比べて公平感があるものの、個々の製品やサービスの排出目標値の正当性・妥当性の判断が極めて困難であり、実用性の観点で疑問符が残る。

 

そして、(3)のオークション方式は、資本主義的なドライな考え方で、国がキャップを企業へ切り売りし、それをオークションで企業が必要な分だけ落札するというものだ。割当というより、排出権のすべてを金にモノを言わせて勝ち取るというイメージである。最も原始的で直感的に理解が容易な手法ではあるが、割り当てがない分だけ企業のコストが莫大になる危険性もはらむ。

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