不純な動機の大連立
「誰がやるか」ではなく「何をやるか」で政界再編だ

〔PHOTO〕gettyimages

権力闘争の思惑が強い大連立騒動

 日替わりメニューの政局で、国民の政治不信は増していく。未だ菅総理の肉声として「退陣」の言葉は聞こえてこないのだが、またゾロお化けのような「ゲゲゲの大連立」が表れた。

 この大連立は、大震災復興のためというより、民主党内で「誰が権力を握るか」という権力闘争の思惑が色濃い。

 そもそも、大震災復興のために与野党の協力体制を構築するというならば、何も大連立を組む必要などない。

 みんなの党が参議院に提出している大復興基本法案のように、対策本部や東日本復興院のような復興組織に対して野党代表が参画すれば済むからだ。

 それでもあえて、大連立構想が出てくる背景には、民主党内で菅抜き、小沢抜きで政権を確立しようという権力抗争がある。すなわち、仙谷氏に代表される「反小沢」派にとって、小沢Gを外して政権基盤を強化するためには自民党の力が必要になる一方、小沢Gに対して「党を割っても意味ないぞー」という脅しにもなり一石二鳥。

 こういう権力抗争に対し、復興利権に涎(ヨダレ)を垂らしている自民党守旧派が悪乗りをしている側面が非常に強く、大連立の画策の動機は極めて不純といえる。自民党内でさえ、異論が出ている。

 このような「ゲゲゲの大連立」は、何をやるかという議論の詰めは行われない。政策は官僚依存で、結局、「増税官僚」が主導する増税路線しか一致できるところはなくなり、ツケは国民が払わされることになる。

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