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# 健康

病気になったら「放っておきなさい」…?コロナ時代に必要な「禅の知恵」

ただ、治療を諦めることではない
不安や心配が頭から離れない……。新型コロナの影響で、こうした悩みに苛まれる人が急増しているという。気持ちが折れそうになったとき、私たちはどうすればよいのか? 新刊『気持ちが折れない禅の習慣』を上梓した、禅僧で庭園デザイナーの枡野俊明さんは、病気や死といった思いどおりにならないものは「放っておきなさい」と語る。こんな時代だからこそ改めて見直したい、禅の知恵をご本人から授けていただいた。

「四苦」とどう向き合うか?

コロナ禍は、あらためて健康の大切さ、病気にならないことのありがたさを、わたしたちに深く認識させました。健康の管理、維持に対する思いを、新たにした人もたくさんいたはずです。

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きわめて当たり前のことですが、規則正しい生活習慣をもつことが、健康を守っていくための大前提です。規則正しい生活には、もちろん、起床、就寝時間を一定にする、暴飲暴食は避ける、適度な運動をする、疲労を蓄積させない……といったことも含まれますね。

しかし、十分に健康に留意していても、病気になるときはなります。

お釈迦様は「生老病死」を四つの苦しみ、「四苦」としています。なぜ、苦しみかといえば、そのいずれもが、自分ではどうすることもできないもの、自分の思いどおりにはならないものだからです。

禅は、どうにもならないもの、思いどおりにならないものは、「放っておきなさい」と教えています。ここで反論の声があがりそうです。

 

「放っておくって、病気になっても、治療せずに放っておけばいいってことか!」

そうではありません。病気になったら、もちろん、回復に向けて適切な治療を受けるべきですし、自分自身も回復のためにできるかぎりの努力をするべきでしょう。