# 禅

落ち込んだ心を即座にリセット、禅僧が教える「掃除」の効用

没頭すれば心が浄化される
枡野 俊明 プロフィール

見えないところほどていねいに

めげたり、落ち込んだりしているときは、心を塵や埃が覆っているのです。掃除をすることによって、それらを払い、さらには磨いていく。それ以上の心の浄化法はありません。

Photo by iStock

キッチンや廊下の床を拭く、庭や玄関を掃く、トイレや浴室の掃除をする……。

どこの掃除をするにしても、心がけて欲しいことはたった一つ。一生懸命そのことに没頭することです。

禅寺で修行をしている僧(雲水)にとって、掃除は朝の欠かせない日課ですが、掃除に取り組んでいる雲水の姿は、まさしく一心不乱の体。寒い時期でも全身に汗が噴き出すほど、思い切り身体を使い、心を込めておこなっています。

そうすることで、心に引っかかっていたもの、心にわだかまっていたものが拭われ、剥がれ落ちて「無心」になれるのです。別のいい方をすれば、心が「空っぽ」になるわけです。

空っぽの心は、まっさらな心ですから、心はすっかりリセットされた状態。そう、切り替わっているのです。掃除について禅ではこんなことも説いています。

「見えないところほどていねいにおこないなさい」

ソファの下や家具の裏側、高い棚の上、外なら木の根元などは、見えない場所ですし、汚れていても目立ちません。掃除もしにくい。ですから、手を抜きがちなのです。

 

しかし、そうした場所こそ、身体を使い、心を込めて、ていねいに、が禅の教えるところです。

生活様式の変化、新たな暮らし方のなかで、気持ちの切り替えをしたい、心をスッキリさせたい、という場面は増えているかもしれませんね。

そのときは「何をおいても掃除」を習慣にしましょう。

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