2021.01.03
# 経営者

会社のピンチをチャンスに変えた「大成ロテック」3つの意識改革

大成ロテック、西田義則社長に聞く
大塚 英樹 プロフィール

社長就任「会社を創りかえる」

私は、経営者には「夢」、「志」、「使命感」がなければならないと考える。では、使命感を行動に表すには何が必要か。また、夢を実現する強い意思とは何か。それは「胆力」、言い換えれば「覚悟」に他ならない。

胆力がなければ、使命感を行動に移すことも、意思を貫き通すこともできない。経営トップは誰しも、失敗したくないと考えている。

しかし、失敗を恐れずに新しいことに挑戦しなければ企業は変わらない。変わらないと企業は潰れる。したがって、トップたる者、リスクを恐れずに新しいことに挑戦し続けなければならない。そのためには失敗を恐れない胆力が必要となる。

その点、西田義則は、2016年6月、社長に就任すると、「会社を創りかえる」と改革を宣言、一気に構造改革を進めた。

特筆すべきは、ビジネスモデルの変革である。西田は大成ロテックの成長を支えてきた“公共工事の受注一本槍”のビジネスを変えると語り続け、自分の理念や方向性通りの会社運営を実行している。

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では、どう変えるか─。

道路建設産業は、公共工事における道路事業が右肩上がりの高度成長時代は、競争入札で受注を獲得しさえすれば利益が得られた。しかし現在、道路事業は減少の一途を辿り、持続的な事業拡大が見込めなくなった。

西田は、公共工事の受注一本槍では経営が立ち行かなくなる、民間工事を含む幅広い社会インフラ市場を開拓するなど複数の新規事業を育てなければならないと危機感を抱いた。

 

改革の肝はビジネスモデルの転換にある。販売・サービスを継続的に提供する新規事業を複数立ち上げ、既存と新規の二本立てビジネスモデルに替えるというわけだ。

具体的には、公共施設の維持修繕事業及びPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ=民間の資金、経営能力、技術的能力を活用して行う手法)コンセッション(長期運営権取得)事業に注力する一方、中小水力発電事業など新規事業に着手する。

そのため、新規事業を育む研究開発に経営資源を投入する。また、新規事業の一環として中国、ベトナムなど海外事業の拡大に乗り出す。

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