2020.12.27
# 経営者

交通事故からの逆転劇…「大和ハウス工業」社長のピンチをチャンスに変える方法

芳井敬一社長に聞く
大塚 英樹 プロフィール

中途入社以来、随所で“No.2シップ”を発揮

私は、拙著『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』(講談社+α新書)で、社員のモチベーションを高めて組織を動かすのは、「No.2」の役割だと書いた。私の言うNo.2は役職やポジションの「2番目」ではない。専務かもしれないし、課長かもしれない。企業を変え、成長させる主役だ。そして成長するための方策をトップに示し、改革を成し遂げるためには何を優先させるべきか、トップに意見を述べる人のことだ。

No.2がいなければ、人も組織も動かないし、改革も革新も成し遂げられない。その点、芳井敬一は、32歳で中途入社以来、随所で“No.2シップ”を発揮してきた。

芳井のNo.2としての特徴は、常に仕事の本質は何か、自分の役割は何かというと「What」に対する答えを追求してきた点である。

芳井が何よりも社員との「対話」を大事にし、社員一人ひとりの役割を考えさせる「勉強会」を継続してきたのも、常に部下に寄り添い、励ましてきたのも、そうすることが自らに課せられた「役割」「使命」だと覚悟しているからである。

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芳井が最初にNo.2的役割を果たすのは、2005年、神戸支店建築営業所長の時である。
芳井は、設計・工事・購買担当の技術系社員を経営に参画させるため、彼らが営業所の中でどのような役割を担っているか、理詰めで考えさせる「勉強会」を開始した。

受注・売上・利益の構造がわかれば、営業所の目標数値を達成するには自分たちは“役割”として何をすればよいか理解できると考えたのだ。

こうして芳井は、勉強会を通して個々人の役割を認識させ、一体感を醸成し、協力し合う風土作りを行った。その結果、営業所員のモチベーションは向上し、建築営業所の業績は伸びた。芳井は神戸支店の「No.2」の役割を果たしたのである。

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