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ビートたけしが「人生最後の夢は、独裁者になること」と断言する「深いワケ」

本当にやりたいのはお笑いではなかった
「私が本当にやりたかったことはお笑いではありません。お笑いは二番手でした」「私の夢はただひとつ、独裁者になることです」――73歳のビートたけしが最新刊『弔辞』で明かした、本当にやりたかったこと、人生でやり残したこと、そのすべて。
 

いい加減に生きていくのが難しくなる

どうにかお笑いの世界でメシも食えるようになって、人気も出て、売れるようになって、今度は自分と同じ世界を目指す若手の姿を見るにつけ、一種の虚無感のようなものを感じるようになりました。

お笑いは所詮お笑い、エンターテインメントは所詮エンターテインメントです。その時代や自分の身に何も起こらなければ楽しいという、それだけのことであって、世の中を救うわけでも、人様の役に立つわけでも全くありません。

お笑いを真剣にやってきたし、努力もしてきましたが、それを語るのはお笑いとしてはカッコ悪いことです。努力していないわけではないが、そんな姿を人様に見せる必要はない――そんなファジーな状態で、ずっと今まで生きてきました。

しかし、これからの時代はそうはいかないでしょう。

これからを生きる、皆さん。皆さんは大変な時代を生きることになります。ITだのAIだのが進化して、個人情報が無作為に氾濫する一方で、ごく一部の人間が全体を牛耳るような社会になる。待っているのは奴隷制かもしれません。そうなると、私のようにいい加減に、ファジーに生きていくのは難しくなるでしょう。

情報を疑えとか言いますが、マジでその感覚を持たないと、大変なことになります。個人情報がネットにあふれていても、その情報が正しいとは限らないし、決めつけられるのが一番つらい。ウィキペディアを見ても、私のことがいろいろ書かれています。

芸人なんて、なんでもいいと思う反面、それだけで俺の人間性を決めつけられるのは、やっぱり勘弁して欲しいと思いますし、その情報が嘘なのか本当なのか、少しも疑問を抱かない社会というのは危険だと思います。

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