あまりにも残念な状況
一方で、東京ドームは「ジャイアンツの球場」と言い切れない状況が続いていました。そもそも、北海道移転まではファイターズの本拠地でした。結果的に、ジャイアンツでは球団と球場の一体運営による双方の収益の向上が不十分だったと思われます。
先述の通り、球場からの収益を得られていません。東京ドームは毎年100億円の営業利益を出しており、その額はホークスとジャイアンツの年俸格差を遥かに上回っているので、球団・球場の一体運営によるシナジーでその格差を十分に賄えそうです。逆に言うと、この「球場問題」こそがジャイアンツとホークスの大きな差だと思われます。
ジャイアンツファンにとってはあまりにも残念な状況です。そして、資本市場はこのような状況を見逃しません。
アクティビストである香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」は東京ドーム株を買い集めていました。そして、日本シリーズでジャイアンツが敗れた翌日(11月26日)、東京ドームが買収されるという報道が流れました。