2020.12.15
# 読書 # 読解力

池上彰さんが分析、仕事ができる人は「読解力」を発揮している

これからは妻の一言も聞き逃せない!
「日本人の読解力が落ちている」という衝撃の結果となった「PISA(学習到達度調査、経済協力開発機構が79ヵ国・地域の15歳を対象に調査)」。「21世紀に必要となる3つの資質・能力」として、数学的リテラシー、科学的リテラシーとともに挙げられる基本的な力とされるだけに、本当なら由々しき事態。このわかっているようでわからない「読解力」の大切さを、池上彰さんならではのわかりやすさで示した本『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?』からご紹介しよう。

読み解くことで新しい需要を発掘

読解力はビジネスにおいても欠かせないものです。たとえば営業職の場合、取引先からの発注書に書かれているさまざまな条件を丁寧に読み込まなければ、相手の要望どおりに納品することはできません。それができなければ、社会人として問題です。

優秀なビジネスパーソンは、部品を納品して終わりではなく、「取引先はなぜこの部品を欲しがっているのだろうか」と発注書を読み解きます。この部品で相手が何を作ろうとしているのか状況を察知できれば、「わが社にはこんな部品もあります」「こういう提案もできます」とビジネスチャンスを広げていけるからです。読解力は、仕事に直結して役に立つのです。

星野リゾート代表の星野佳路(ほしの・よしはる)さんは、軽井沢の実家である「星野温泉旅館」を再生し、ホテルや旅館を所有せず運営サービスの提供に特化するビジネスモデルで、日本各地のリゾートや旅館を再生させたことで有名です。現在は海外進出もしています。星野さんは運営するホテルそれぞれが置かれている状況を丁寧に読み解き、新しい需要を掘り起こしています。

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星野リゾートが運営する「OMO7(おもせぶん)旭川」は、1920(大正9)年に「北海屋ホテル旭川支店」として開業したという、長い歴史を持つホテルです。初めはスキー旅行者の需要はゼロだったそうですが、欧米など世界のスキーリゾートは標高の高いところばかりで、都市から非常に近い距離でスキーを楽しめるのは日本の旭川しかない、ということに気づきました。そこで、2018年春にリニューアルオープンした際に「旭川、スキー都市宣言!」と掲げて、新しいセールスポイントをつくり出しました。