Photo by GettyImages

14億円を超える高級物件がほぼ完売! “ニセコ”に現れる桁違い富裕層の現状

なぜニセコだけが世界リゾートになったのか(3)
新世界「ニセコ金融資本帝国」に観光消滅の苦境から脱するヒントがある。
ニセコ歴20年、金融コンサルタントとして富裕層ビジネスを熟知した著者・高橋克英氏による、新しい地方創生・観光論。バブル崩壊以降、本当にリスクを取ったのは誰だったのか? 『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末』より毎日連載!>今までの連載はこちら!

東京、京都に次ぐニセコ

ニセコHANAZONOスキー場は、JR俱知安駅前からのアクセスもよく、最長滑走距離3300m、総面積56‌ha、標高差737m、最大斜度30度、リフト数3、コース数8を誇る。2019年10月には、G20北海道俱知安観光大臣会合が花園で開催され、北海道俱知安宣言が採択されている。
「パークハイアットニセコHANAZONO」が開業したのは2020年1月だ。花園地区はスキー場があっても大きな宿泊施設がなかったから、待望の施設が誕生したことになる。すべての客室にリビングとダイニングスペースを確保していて、広さは65㎡以上あり、スイートは独立した半露天風呂付きだ。宿泊は一般的な部屋でも夏場で1泊5万円以上、冬場のトップシーズンでは20万円以上に跳ね上がる。ホテル棟とレジデンス棟(ホテルコンドミニアム)からなり、香港のPCCWグループによる大規模な開発だ。

「パークハイアットニセコHANAZONO」 (出所)マリブジャパン
 

ホテルはゲレンデと一体化しており、スキーイン・スキーアウトが可能で、移動の面倒もなく、スキーの合間にいったんホテルに戻ってランチをしたり部屋で休憩したりすることもできる。スキーバレーサービスでは、ホテル1階に設けられた広さ520㎡の空間で、スキー用品のレンタル、スキーパスの発行、スキースクールやアクティビティの手配などがワンストップで行える。

北海道に3店しかないミシュラン3つ星レストラン(2017年)の一つである札幌の「モリエール」の中道博氏が率いるフレンチレストラン「モリエール モンターニュ」や、同1つ星(2016年)で金沢のひがし茶屋街に店を構える「鮨 みつ川」に加え、鉄板焼きの「Teppan」と炉端料理の「Robata」、中国料理の「China Kitchen」なども揃う。鉄板焼きのランチは2万円ほどする。マカロンが人気のフランス洋菓子の「ピエール・エルメ」も入っており、その場でパティシエが毎日スイーツを作っているという。

シガーラウンジやバーラウンジ、カフェスペースもゆとりをもって配置され、ニセコ屈指のワインセラーには世界中の銘柄が揃えられている。25mの室内温水プール、最新鋭のマシンを揃えたフィットネスセンター、スパなど、リゾートに欠かせないウエルネス施設も完備。温泉大浴場にサウナルームもある。

ホテルスタッフも日本人よりも外国人が多く、夏場は半々、冬場は6割以上が外国籍のスタッフになるという。基本的に母国語だけでなく、英語、日本語などトリリンガル以上のスタッフが多い。なお、ホテルとレジデンスの開業により、ホテルスタッフをはじめ500人規模の雇用が生まれたといわれている。