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2020.12.12
# 読解力 # 読書

池上彰さんが指摘「小説の何が面白いかわからない人」に足りないもの

ネットでのデマ拡散も根っこは同じ
「日本人の読解力が落ちている」という衝撃の結果となった「PISA(経済協力開発機構が79ヵ国・地域の15歳を対象にした学習到達度調査)」。「21世紀に必要となる3つの資質・能力」として、数学的リテラシー、科学的リテラシーとともに挙げられる基本的な力とされるだけに、本当なら由々しき事態。このわかっているようでわからない「読解力」の大切さを、池上彰さんならではのわかりやすさで示した本『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?』からご紹介しよう。

読解力の基礎となる小説と評論

国語の教科書は、小説などの情緒的な文章と、評論などの論理的な文章の両者がバランスよく掲載されています。大人になって改めて読むとまさしく「教養の書」と言えます。どの教科書も、現代日本に生きる人間として読んでおくべき文献を、編集者が集めてくれているという印象です。

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佐藤優氏と私の共著『人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく』(中央公論新社)において、佐藤氏は「(中学3年生までの義務教育レベルの国語学習を完璧に理解すれば、日本語の読解力は)大学の高等教育もそれで足りるし、社会に出ても十分耐えうるレベル」と話しています。高校国語の教科書は、基本的読解力を身につけた上で、教養を養うための存在なのです。

論理重視、文学軽視の流れ  

ただし、2022年度からの高校新学習指導要領では、国語の科目編成が細分化されることになっています。高校1年生の必修科目が「現代の国語」と「言語文化」(古典=古文、漢文)となり、高校2、3年生での選択科目が「論理国語」「文学国語」「古典探究」「国語表現」になります。

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