人気漫画『鬼滅の刃』は、12月4日発売の最終23巻をもってシリーズ累計発行部数が1億2000万部を突破した(電子版含む)。TVアニメは、2019年9月末に最終話「新たなる任務」が放送され、その続編として2020年10月16日に公開された映画『劇場版『鬼滅の刃』無限列車編』は、観客動員 2152万5216人、興行収入 288億4887万5300円の記録的な大ヒットとなった。

誰もがこぞって『鬼滅の刃』を話題にする一方、映画はPG12のレイティングがされていて、「子どもに作品を見せるか見せないか」が親たちの間で議論になってもいる。

Mayaさんは子どもに「見せない」という選択をした一人だ。インスタグラムで多くのフォロワーを持ち、12歳の男の子と6歳の女の子を育てる母親のMayaさんは、6歳の娘さんには『鬼滅の刃』をあえて見せていないという。大ブームのなかで、「見せない」という決断をした、その理由とは――。

2020年を代表する作品に

2020年、マスクをしなかった日は何日あっただろうか。トイレットペーパーを買いだめし、見えないウイルスを恐れ、日本全国が静まり返ったかと思えばGOTOで旅行や外食産業が戻り、子供達の学校も再開された。そんな中、新型コロナウイルスと同じく、ものすごい勢いで流行ったものが漫画『鬼滅の刃』だ。

幼稚園児は鬼滅チェックのマスクをつけて、「水の呼吸!」などと叫びながら鬼の首切りごっこで遊び、コンビニに入ればお菓子や飲み物のパッケージにも鬼滅のイラストが並んだ。ハロウィンにはSNSが炭治郎や禰豆子の仮装で溢れ、お年玉付き年賀ハガキにももちろん鬼滅デザインが登場した。

我が家では、流行に敏感な12歳の息子が早々に『鬼滅の刃』をじわじわと家庭内に持ち込んだ。お小遣いで漫画を買い、ネットでアニメも見て、どこがどう面白いのか、友達間での人気ぶりを夕食時に語るようになった。

さて続いて6歳の娘も負けじとこの流行に乗りたいようだった。どうやら髪の長い竹をくわえた可愛い女の子が強いらしい、それくらいの情報しか知らなかった頃だ。でもそれを考える間もなく止めたのは12歳の息子だった。妹はまだ『鬼滅の刃』を見るべき年齢ではないと。兄だけずるいと反撃する妹、絶対に見ちゃダメだと説得する兄の間にもちろん和解なんてなかった。

この日を境に母である私には宿題とプレッシャーが課せられた。『鬼滅の刃』を6歳の娘に見せるかどうかの判断を迫られていた。私は判断材料として漫画を読破し、アニメもすべて見た。そしてこのブームにまんまとハマった。

ハマって揃えた漫画全巻、残念ながらまだ23巻は手に入れられていない。写真提供/Maya
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もともと漫画もアニメも好きだし、昔はりぼんではなくジャンプを買っていた派でもある。ざっくりまとめると、『鬼滅の刃』はグロさがありつつ後味が爽快で、キャラクターの個性が際立っているので感情移入しやすい。かつ兄弟愛、家族愛、友情、苦労人の成功など、感動要素がてんこ盛りだった!

でも、私は6歳の娘に『鬼滅の刃』を見ることを許可しなかった。なぜか? グロいから? 人がたくさん死ぬから?