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追悼・宅八郎さん、筆者に見せていた「意外すぎる素顔」

「オタク評論家」のその後

ずっとライターを続けていた

「イカす!おたく天国」などの著書で知られる「オタク評論家」として知られた宅八郎さん(本名・矢野守啓)が、8月11日、小脳出血のため東京都内の病院で死去していたことが伝えられた。57歳だった。

最近は別名でDJの活動をしていたが、あまり表には出ず、ペンネームでのライター活動を密かに行なっていた。

 

筆者は約1年半前、宅さんから、編集者を通じて、ある人に「謝ってほしいことがある」と仲介の依頼を受けたことがあった。

「オオツキ先生をご存じですよね。かなり昔の話ですけど、彼のことをペンネームでジャイアンと書いてしまったことがあって、いまも先生が怒っていたらと気になっておりまして」

オオツキさんとは民俗学者の大月隆寛氏のことである。こうしたことも気にするのが宅さんだった。当時、大月氏にそのことをメールしておいたが、話題は宅さんが「連載黄金期」と呼ばれる頃の話になった。

宅さんが1990年代に週刊「SPA!」(扶桑社)で連載していた「イカす!オタク天国」、「週刊宅八郎」は、1998年から出版界で働くようになった身としては金字塔のような存在だった。

なにしろ1990年代の「SPA!」は連載の充実が凄まじく、小林よしのり「ゴーマニズム宣言」、田中康夫「東京ペログリ日記」、中森明夫「ニュースな女たち」、「中森文化新聞」、橋本典明「ハイテクラスプーチン」など、当時の編集者が「面白ければ、無名であろうとチャンスを与える」と意気込んで成功させたものばかり。

宅さんは「もともと編集部でハガキ整理のアルバイトみたいなことをやっていた」(本人)というが、そんな中で編集部によってユニークな感性を見出され、抜擢されたのだった。

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