日本人は筋トレしても「やせ体質」にはならない!その科学的根拠とは

苦労して筋肉を増やしても効果はわずか
奥田 昌子 プロフィール

じつは基礎代謝量の増加は微々たるもの

この赤筋と白筋の割合はトレーニングによってある程度変化しますが、大きく変わることはありません。鍛えることで太くなるのは大部分が白筋なので、日本人が筋肉をつけようと思ったら、もともと少ない白筋を集中的に鍛えることになります。これは効率が悪いうえに、苦労して筋肉を1kg増やしても基礎代謝量の増加は1日あたりせいぜい20kcal、わずかキャラメル1粒分のカロリーです。

これによる体重の減少は年に1〜2kgとされています。体力があって、プロなみのトレーニングを続けられる人であっても、筋力トレーニングだけで基礎代謝を十分高めるのは難しいでしょう。

そして、基礎代謝には意外な側面があります。じつは筋肉だけでなく脂肪組織もエネルギーを消費しているので、脂肪が1kg減ると基礎代謝量が1日あたり5kcal下がります。つまり、激しいトレーニングを通じて筋肉を1kg増やし、脂肪を2kg減らしたとすると、基礎代謝量の増加は差し引き10kcalになってしまうのです。

これでは話になりません。筋力トレーニングをしても“やせ体質”にはなれないということです。やせたければ、カロリーの総摂取量を減らすとともに、日常生活のなかで体をこまめに動かしてカロリー消費を積み重ねるほうが確実です。

(この記事は『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』の内容を再編集したものです)

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