photo by istock
# エネルギー # 自動車

2050年「CO2ゼロ」へ「動ける業界」「動けない業界」が分かれはじめた…!

日本産業「3種の神器」がネックに?

10月26日に召集された臨時国会の冒頭で、菅義偉総理が自身初の所信表明演説に臨み、「2050年までに温暖化ガスの排出量を全体としてゼロにする」と宣言して以来、各方面で地球環境保護の議論が活発になっている。

経済産業省が10月に検討着手を表明したエネルギー基本計画の見直しや、先週報道された2030年代半ばまでに新車販売をEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)などの「電動車」だけに限定する方針も、そうした動きの一環だ。

photo by istock
 

だが、環境問題に本格的に取り組もうとすると、これまで日本の産業の強みであり、不動のものと考えられてきた技術がネックになりかねないケースが意外と多い。本稿で筆者が「日本産業の3種の神器」と呼んでいる石炭火力発電、高炉、ハイブリッド車の3つはその典型である。

そこで、今週は、この3種の神器を何が何でも放棄しないといけないのか、それともゼロエミッションと共存できるのか、考えてみたい。 

まず、簡単に、地球温暖化対策の重要性に触れておく。近年、異常気象が頻発しており、その原因が地球温暖化にあると考えられることから、対策が世界的に重要な課題になっていることは周知だ。

そして、この問題では、国際社会の日本に対する風当たりが強まっていた。マドリードで去年開かれたCOP25(第25回国連気候変動枠組み条約 締約国 会議)の期間中に、小泉環境大臣が環境NGOの団体から皮肉を込めて化石賞を贈られたことは記憶に新しい。

この問題では、EU(欧州連合)を先頭に、韓国やアメリカも2050年までにゼロエミッションを実現すると宣言。前後して、中国も2060年までにゼロエミッションを実現すると従来の姿勢を転換した。脱炭素は今や、世界の潮流となっている。

では、日本のCO2の排出量はどうなっているのだろうか。国立環境研究所によると、日本の2018年度のCO2の排出量は11億3800万トン。このうち、発電所などのエネルギー転換部門40.1%(電気・熱配分前)、工場などの産業部門が25.0%、自動車などの運輸部門が17.8%を占めている。これら3部門が排出量の多い御三家だ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/