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例えば王毅の「尖閣」発言…中国「笑顔外交」の裏にある対日操作の罠

いいように踊らされて習近平訪日へ

巧妙な対日工作

香港の自由と民主が奪われる現実に声を上げ、日本に支援を求めた香港の周庭さんら民主活動家3人に対して、香港の裁判所は12月2日、実刑判決を言い渡した。周庭さんらが勾留されたのは11月23日。

翌日に来日した中国の王毅国務委員兼外相に対し、日本政府は香港問題への懸念を伝達したとしているが、中国政府はその約一週間後、香港での言論弾圧をより強める結果に終わった。

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日中間の最大の懸案である尖閣諸島をめぐる緊張でも、王毅は、茂木敏充外相との共同記者会見で、言葉を巧みに中国公船の活動を正当化し「変化球」を投げ込んだ。それを茂木が黙認したかのように聞くだけで、日本国内で対中弱腰バッシングを受けた。これで「強硬」対応と評価された王毅は中国国内で株を上げた。

菅義偉政権の基本的な対中方針は、「ハイレベルの信頼関係を構築し、経済協力を強化する一方、言うべきことは言い、尖閣や香港問題を含めた政治面の懸案を解決していく」というものだ。

しかし、日本政府は、香港問題などで中国は「日本の言うことを聞かない」と分かっていながら、「『一国二制度』の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことが重要」などと、これまでとフレーズを繰り返す。

 

中国共産党の巧妙な対日工作の本質は「日本利用」である。米バイデン新政権発足前の「空白期」に日本を取り込んでおきたいため、日本で「笑顔」を振りまいた王毅に「笑顔」で応じるような対中外交は見直すべきではないだろうか。