子どもの集中力が続くのは5分

娘のすみれとの対談でもお話ししましたが、娘が小さい頃には、漢字や計算、英単語暗記などの学習をゲームのように一緒に楽しんでいました。けれど、娘がどんなに楽しそうに取り組んでいても、1つのことは5分でサッとやめていました。「さあ、勉強するわよ!」というような前置きもなし。いきなり始めて、ダラダラ続けず、完全に飽きる1分前にサッと終える。これで子どもの心には「今の何⁉︎ 楽しかった! もっと続けたかった!」という楽しい気持ちだけが残ります。

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「5分で何ができるの?」と思うかもしれませんが、英単語の暗記だったら20個はできます。書き取りは不要だからです。私が出している英語ドリルも、書き取りするページはいっさいありません。そう言うと、「書かせないと勉強をさせた気にならない」という方がいらっしゃるのですが、それは大人の常識にとらわれているだけ。筆圧が弱い小さな子どものうちは、書き取りをさせるとそれだけでイヤになってしまいます。なぞり読みだけするだけで十分暗記はできるので、書き取りというムダな時間をなくしているのです。

1日20個、月曜日から金曜日までの平日5日間、毎日たった5分の学習で、1週間で100個の英単語を覚えられることになります。たとえそのうち80個を忘れたとしても、1週間で20個もの英単語を覚えられたら、子どもにとっては大きな達成感になり「もっと覚えたい!」という気持ちになります。どんなに忙しい親御さんでも1日5分くらいなら見ていてあげることはできるはずです。

小さいうちからこの「ムダをなくして何でも5分でする」という習慣が身についた娘は、成長してからも1つのタスクを5分間で終わらせるようにしていました。そうすると、1時間あれば5分×12で、12個ものタスクがクリアできます。

バイオリンのコンクールやハーバード大学受験といった大きな目標があっても、そこに到達するための中期目標、その手前の目標……というふうに、逆算してタスクを細分化していくことで、「今日するべきこと」は細かいピースになります。あとはそこに短時間集中して取り組むだけでした。

「1タスク5分」の習慣が、すみれさんの自らデスクに向かう習慣を育んだ 写真提供/廣津留真理