# 新型コロナウイルス # インフルエンザ

コロナとダブル流行なんて言われてたけど、「インフルエンザ患者」がほぼゼロになっていた

毎年約1000万人がかかるはずのインフルエンザ。ところが、今シーズンはほとんど感染者がいない。患者が少ないのは、悪いことではないが、医療の現場では苦労を強いられている人たちがいる。

例年と比べても驚くほど少ない

「今年の冬は新型コロナウイルスと通常のインフルエンザが同時に大流行して、大変なことになる」「両方に感染し、重症者が急激に増えることで、医療機関が崩壊する」

新型コロナウイルスが流行し、緊急事態宣言が出された後の夏場。テレビ朝日の『モーニングショー』などに連日出演していた、公衆衛生学者の岡田晴恵氏や、同番組のレギュラーコメンテーターでテレ朝社員の玉川徹氏、『ウェークアップ! ぷらす』(読売テレビ)の辛坊治郎氏などはメディアを通じて、新型コロナとインフルエンザの「ダブル感染」について危険性を指摘してきた。

photo by iStock

彼らの発言を信じて「11月になると死者が一気に増える」と怯えていた人も少なくないだろう。

現在、国内の新型コロナの感染者数は、連日2000人を超え、第3波を迎えている。今年3月からの総感染者数は14万人を超えた。

が……しかし、その一方で厚労省の報告によれば、インフルエンザの患者数はここまでわずか171人しか報告されていない(11月15日まで)。これは例年に比べても驚くほど少ない数字である。

昨年のインフルエンザの累計患者数は729万人、一昨年は1200万人。ここ5年間の平均患者数約1000万人と比較すると、今年は0・001%しか患者がいないことになる。これはほぼゼロと言っても過言ではない。

渋谷区にあるMYメディカルクリニック院長の笹倉渉氏が語る。

「インフルエンザのピークは12~1月が多いとはいえ、このままいけば、感染者は近年まれに見る少なさとなるでしょう。私の病院ではこの時期になると毎年、ひと月で100人近い患者さんがインフルエンザと診断されますが、今年はまだ1人しかいません」

厚労省が週ごとに定点医療機関から集めているインフルエンザ患者数を見ても、'19年の11月第1週は5084人だったのが、今年は24人しかいない。

厚労省発表のプレスリリースより抜粋
 

インフルエンザによる死亡者も今年はまだゼロだ。例年、約3000人が亡くなり、インフルエンザに罹ったことで、持病が悪化して死亡する人は年間1万人にのぼる。

一方で、新型コロナウイルスによる死者数は2022人(11月26日時点)。皮肉にもコロナのおかげで、感染症による死亡者が大幅に減ったという事態になっている。列島大異変が起きているわけだ。