エイジシュート39回!驚異の86歳が語るゴルフとビジネスの神髄

シャトレーゼ齊藤寛会長ゴルフ大放談

人気漫画家・三田紀房さんも熱心に取り組む最新ゴルフ理論・G1メソッドに、ビジネス界からも信奉者が現れた!

和洋菓子の全国チェーン「シャトレーゼ」を創業した立志伝中の人物・齊藤寛会長(86歳)だ。

世界標準のスイングが身につく科学的ゴルフ上達法』シリーズが11万部を超えるベストセラーとなっている板橋繁コーチのレッスンを、今年3月から受講している齊藤会長によれば、ゴルフと経営には驚くほど似通った要素があるという。

2回にわたって話を聞く──。

(取材・文/水品 壽孝)

滑らかでパワフルなスイング

「齊藤です。本日はよろしくお願いします」

東京・多摩丘陵にある東京国際ゴルフ倶楽部。その練習場を訪れると、日焼けした顔をほころばせて、笑顔で我々を迎えてくれた。和洋菓子の全国チェーン「シャトレーゼ」を率いる齊藤寛会長(86歳)である。

ピンと伸びた背筋。しっかりとした足腰。上半身にはほどよく筋肉がついていることが、服の上からでもわかる。失礼ながら、とても昭和ヒト桁生まれとは思えない。

【写真】齊藤寛会長齊藤寛会長

実際にボールを打ってもらうと、さらに驚かされた。独楽(コマ)のように体をクルっと回転させるスイングは、軸がまったくブレず、じつに滑らかで美しい。しかも、飛距離がスゴい。ドライバーは、確実に200ヤードを超えている。

齊藤会長はいったい、どのようにして、この滑らかで、美しく、そして、パワフルなゴルフスイングを手に入れたのだろうか。その秘密を探るべく、齊藤会長のゴルフ人生を聞いてみた。

ゴルフ歴63年

齊藤会長が初めてクラブを手にしたのは、23歳のときだったという。

「ゴルフ歴は63年になります。私がお菓子の製造・販売を始めたのがその3年前の1954年でした。当初手がけていた焼き菓子は、夏場はそれほど売れません。のちにアイスクリームを始めるまで、夏場は暇だったものですから、『何かスポーツをやりたいな』と思っていたところ、友人に誘われて始めたのがゴルフでした。

当時はまだ、ゴルフをする若い人は少なかった時代です。まわりは社長や支店長といった肩書の年輩の方たちばかりでしたので、私がゴルフを始めると、『彗星のごとく現れた齊藤さん』などと持ち上げられました(笑)。そんなこともあって、私はゴルフに夢中になり、30歳の頃にはシングル目前の腕前になっていました」

しかし、齊藤会長は30歳頃を境に、いったんゴルフから距離を置く。1964年に大和アイス株式会社を設立し、アイスクリーム業界に参入。1967年には、焼き菓子の製造・販売をおこなっていた有限会社甘太郎と大和アイス株式会社を合併し、株式会社シャトレーゼに社名変更。シュークリームの生産を開始するなど、本業が忙しくなり、仕事に全力投球するためにゴルフを自制したのだ。

「20代でゴルフに夢中になっていた頃は、寝ても覚めてもゴルフのことを考えていましたからね。『このままだと会社を潰してしまう』と思ったのです(笑)。以来、60歳まではゴルフをセーブしました。ラウンドは仕事のお付き合いで年間20回程度。ハンデキャップもずっと12のままでした」

齊藤会長が、ふたたびゴルフに熱を入れ始めたのは還暦を過ぎてからだった。いざ本格的にゴルフを再開すると、その真剣さは半端ではなかった。20代の頃に戻ったかのように日々練習に励み、コースにも足繁く通った。自宅の裏庭に、6つのグリーンを配した本格的なプライベート練習場までつくってしまったほどだ。