Photo by iStock

今期ドラマに『半沢』『ナギサさん』級のヒット作がない本当の理由

新型コロナで、視聴者も変わった

『半沢』『ナギサさん』級がない

この数字がなにかわかるだろうか。

14.7  4.6

これらは12月1日(火)時点での、今期ドラマ最新回の世帯視聴率の最高値と最低値である。

それぞれ『七人の秘書』と『24 JAPAN』の数字だ。前者は『ドクターX』の中園ミホのオリジナル脚本で、女性6人と男性ひとりの秘書チームが悪人を退治する爽快な勧善懲悪もの。後者は約20年前に放送がスタートし一斉を風靡した海外ドラマ『24』のリメイク版で、首相暗殺計画に巻き込まれた人々の24時間をリアルタイムで描く唐沢寿明主演の群像劇だ。

今期ドラマの視聴率一覧(『24 JAPAN』のみ11月6日放送分)
拡大画像表示
 

ストーリーを知ると興味深いが、7月期のドラマ『半沢直樹』の最終回が32.7%、『私の家政夫ナギサさん』の最終回が19.6%と盛り上がったことと比べると、今期の数字はかなり劣って見える。

もちろん、視聴率がすべてではない。ここから最終回に向かって、『半沢』『ナギサさん』のように上昇する可能性があればいいのだが、残念ながら、いまのところ、どのドラマも温度が低く、これからぐんぐん上昇気流に乗ることは難しそうだと言わざるを得ない。

今期のドラマは、各作品とも、ポテンシャルは決して悪くない。ベテランのヒットメーカー岡田恵和が脚本を手掛けた有村架純主演の『姉ちゃんの恋人』。好感度の高いキャストをそろえた波留の『#リモラブ』。前作がヒットした深田恭子主演の『ルパンの娘』……と布陣は手堅く、むしろヒット作が生まれる条件は整っている。

にもかかわらず跳ねないのはなぜか。コロナ禍という不利な状況下で露呈した、いまのテレビドラマの根本的な弱さが感じられる。