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SNSの依存度はヘロインに匹敵か…? 新時代の弊害『スマホ脳』の危ない実態

精神科医、アンデシュ・ハンセンからの警告

世界的ベストセラー『一流の頭脳』の著者であり、精神科医のアンデシュ・ハンセン氏がスマートフォンによる健康への悪影響を訴えている。新たに上梓した『スマホ脳』によれば、SNSやアプリでのコミュニケーションによる影響は思った以上に恐ろしく、例えば、

<スマホのアプリは、最新の脳科学研究に基づき、脳に快楽物質を放出する〈報酬系〉の仕組みを利用して開発されている>

<フェイスブックの「いいね! 」の開発者は、「SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する」と発言している>…など、これまでに知られていなかった情報をもとに、その弊害を明らかにした。 今回はその『スマホ脳』の中身を本稿にて一部を特別公開する。

SNSを使うほど孤独に

ボタンひとつで20億人のユーザーと繋がるSNSは、人と連絡を取り合うのに非常に便利な道具だ。でも私たちは本当に、フェイスブックなどのSNSによって社交的になったのだろうか。そういうわけでもないらしい。

2000人近くのアメリカ人を調査したところ、SNSを熱心に利用している人たちのほうが孤独を感じていることがわかった。この人たちが実際に孤独かどうかは別問題だ。おわかりだろうが、孤独というのは、友達やチャット、着信の数で数値化できるものではない。体感するものだ。そしてまさに、彼らは孤独を体感しているようなのだ。

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私たちは人と会うと、それがインターネット上にしても現実(リアル)にしても、気持ちに影響が出る。5000人以上を対象にした実験では、身体の健康状態から人生の質、精神状態、時間の使い方まで様々な質問に答えてもらった。

そこにはフェイスブックをどれくらい使うかという質問も含まれていた。その結果、本当の人間関係に時間を使うほど、つまり「現実(リアル)に」人と会う人ほど幸福感が増していた。一方で、フェイスブックに時間を使うほど幸福感が減っていた。

「私たちはSNSによって、自分は社交的だ、意義深い社交をしていると思いがちだ。しかしそれは現実の社交の代わりにはならない」研究者たちはそう結論づけている。

だがなぜ孤独になり落ち込むのだろうか。パソコンの前に座っているせいで、友人に会う時間がなくなるからだろうか。

別の可能性としては、皆がどれほど幸せかという情報を大量に浴びせかけられて、自分は損をしている、孤独な人間だと感じてしまうことだ。SNSが幸福感に与える影響を分析するとき、ヒエラルキーの中でのその人の位置は重要な要因だ。

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